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ハワイ、HAの羽田/ホノルル線就航で地方需要増ねらう−コナ線代替にも期待

  • 2010年5月13日
 このたび来日したハワイツーリズムオーソリティ(HTA)ヴァイス・プレジデントのデービッド・ウチヤマ氏は、旅行業界紙のインタビューに答え、先日仮決定したハワイアン航空(HA)の羽田/ホノルル線について「地方需要の取り込みが期待できる」と期待感を示した。同氏によると、2003年以降、地方発着路線の運休により、地方から成田や関空を経由した際の時間的ロスやコスト面の問題から地方需要の減退がみられたが、今回の就航は深夜便を予定しており、地方空港からの接続も良いことから「地方からハワイにくるチャンスになるのではないか」と語った。

 今後は就航が正式に決定した後、HTAとして前向きにサポートしていく方針だ。ハワイ州観光局(HTJ)も旅行業界に対する新たな取り組みとして、県別のセミナーを実施する。過去にハワイ線が就航していた都市で開催する予定で、まずは5月に広島で開催するという。
 
 一方、今年10月30日からの運休が発表された日本航空(JL)の成田/コナ線について、HTJ代表の一倉隆氏は再建途上のJLの現状に理解を示しつつ、「年間を通してロードファクターは70%を維持していた」とし、今回の撤退について無念さをにじませた。ただし、コナ線の今後に関しては、ウチヤマ氏によると3社から4社の航空会社にコナ線就航を検討してもらっているといい、「1ヶ月以内に何らかの判断をしていただければ望ましい」との考えだ。同氏によると、ホノルル国際空港は時間帯により出入国が混雑するが、コナ国際空港はスムーズに手続きができるというメリットがある。航空会社には前向きに検討してもらっており、JLの運休の翌日から就航を検討している会社もあるという。

 なお、ハワイの3月の日本人訪問者数は前年比6.5%増の109,339人と回復基調だが、平均滞在日数は0.2%減の5.82日、一日あたりの消費額も8.7%減の244米ドル(約2万2700円)となった。マーケット別ではMICEが回復しつつあり、なかでもコンベンションが41.2%増と大幅な伸びをみせた。2011年にはハワイでアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開催されることから、ウチヤマ氏は「MICEマーケットにはポテンシャルを感じており、APECをひとつのチャンスとして誘致につなげ、ポテンシャルを高めていきたい」と方針を語った。