コンコルドホテル会長、日本市場の重要性強調−ITシステム活用促進も

  • 2010年4月16日
 コンコルドホテル&リゾート会長のベルナール・グラニエ氏は4月14日、メディア向けに開催したレセプションの席で、「日本市場は常に安定している」とし、経済危機など環境が変化する中で重要な市場との認識を示した。2009年の日本人利用者の動向として、ビジネス需要は減少したものの、レジャー需要は変わらなかったという。

 コンコルドホテル&リゾートでは今年、「コーポレート」「ミーティング&イベント(M&E)」「レジャー」を主要ターゲットに活動する方針。グラニエ氏はこれに加え、「各ホテルへの投資の継続」と「ITの活用」を進める考えを示した。

 投資については、今年100周年を迎える「ホテル・ルテシア」で、文化や芸術、食などをテーマにイベントを開催することを紹介。例えば、コーナースイートをアートギャラリーに仕立てるほか、レストランでも「100」の数字をテーマに、1人で100ユーロ、2人で100ユーロなど、特別メニューを提供する。さらに記念の切手や本、シャンパンなども用意。他ホテルでも、「それぞれの独自性を大事にして投資を続けたい」と語った。

 また、ITについては、今後ますますオンラインでの流通が進むとの予想で、「姉妹ホテルグループと合計で年間120万ユーロ以上」というシステム関連の投資を今後も継続すると説明した。ただし、「旅行者によって店頭での旅行申し込みを好む方がいるのは間違いない」との認識も持っており、旅行会社がそうした旅行者のニーズをどう捉え、それに対する流通戦略をどう組み立てるかにあわせて柔軟に対応したい考えを示した。

 なお、グラニエ氏とともに各ホテルの総支配人ら7名が来日。4月14日には東京で旅行会社向けのワークショップを開催するなどセールス活動を展開した。

※訂正案内(編集部 4月21日 16時30分)
訂正箇所:最終パラフラフ第2文
誤:3月14日には
 ↓
正:4月14日には

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