溝畑観光庁長官、大阪に初見参 「大きな活力を」建設業界のシンポで講演

 阪神高速グループや関西の建設業界団体などが主催する関西活性化連続公開シンポジウム「個性を活かし結合する新圏域づくり」の第3回「観光振興を支える文化・芸術・国際交流、そして経済基盤」が1月28日、大阪市西区の建設交流館で開かれた。基調講演は観光庁の溝畑宏長官が登壇し、就任後初めて関西の公の場で観光立国推進への意気込みを語った。

 溝畑長官は「成長戦略としての観光立国−日本のエンジンターボ」を演題に講演。観光立国の意義や方向性、観光庁の取り組みを説明しながら「日本各地に眠っている“宝”を再発掘し、1960年代、大阪万博のころの活力を取り戻したい」と抱負を述べた。

 また、前職のサッカーJリーグ・大分トリニータを運営した経験にも言及し「大分では県民に参加意識を植え付ければビジネスは動くということがわかりました。この大分で学んだマインドを生かし、観光庁ではスピードをもって挑戦することを徹底したい」。

 溝畑長官は京都出身ということもあり関西への思い入れは深く、期待も高い。「魅力はすでに十分。訪日客3千万人を目指すには関西で1400万人を集めないといけないと考えており、日本観光の強力なエンジンになってもらわないと困る。まず大阪が元気になり、大阪から周囲を巡るという環境を作らなくてはなりません」とエールを送った。

 参加した建設、観光業界関係者には「皆さんの活動には必ず観光が潜んでいます。大きな活力を我々にぶつけていただきたい」と呼びかけた。

 同シンポは毎回、交通・物流、研究開発、広域連携などをテーマに取り上げ、関西の活性化や発展について議論、発信している。


情報提供:トラベルニュース社