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京都・北野でコスプレ大会 第1回風流踊りフェスティバル

 京都市上京区の北野天満宮の門前3商店街で11月25日、第1回風流(ふり)踊りフェスティバルが開かれる。歌舞伎の原点ともされている風流踊りを京都の芸能のメッカだった北野界わいに復活させ、商店街の活性化につなげようというねらい。当時の踊り手だった"カブキ者"を現代のコスプレイヤーになぞらえ、コスプレ参加者も募っている。

 大将軍、北野、西陣千本の3商店街などで組織する実行委員会(岡田榮委員長)が主催する。安土桃山時代の末期、歌舞伎の始祖とされる出雲阿国が北野天満宮で踊りを興行したことや、洛中洛外図に風流踊りをする庶民が描かれていることから企画した。

 フェスティバルでは様々な格好をしたコスプレイヤーが3商店街を徘徊するほか、商店街3カ所にライブステージを設けて、北野近辺の大学生による太鼓の演奏やミニコンサート、ダンスを披露する。出雲阿国に扮した女優2人に商店街の買い物レシートを示すとスタンプがもらえ、抽選で商品券などが当たるイベントも実施する。

 オープニングイベントは10時から北野商店街にある京都こども文化会館で。17時からは北野天満宮の神楽殿で上方流立花舞家元の立花典枝さんによる「狐火」の奉納舞がある。そのほか、京都府北部の京北町や美山町の物産展示即売会、コスプレ撮影会などを行い、商店街のにぎわいづくりに取り組む。

 11月10日に開かれた実行委員会で、フェスティバル全体を監修する映画監督の中島貞夫さんは「出雲阿国が舞い、日本映画を生んだマキノ省三も北野で活躍しました。そういう土壌が北野にはあります。応仁の乱以来、混沌としていた中に庶民が活気を取り戻そうと始まったのが風流踊りです。日本のルネサンスというバサラの時代の舞台がここでした。ライブやコスプレをやっている今の若い人たちと同じです。一過性ではなく、北野の風流踊りが目玉になっていかないかと期待しています」と話していた。


情報提供:トラベルニュース社