モルディブのヒルトングループ、プロモ活動積極化で日本人シェア20%へ

  • 2009年10月15日
 コンラッドモルディブランガリアイランド総支配人兼アイランドチーフでモルディブ・リージョナル・ジェネラルマネージャーを務めるカースティン・シーク氏がこのほど来日し、トラベルビジョンの取材に応え、「日本は世界でも上位5位に入っており非常に大切」と語った。また、2004年の津波発生以降ラグジュアリーリゾートでの日本人シェアは減少しており、約20%を占めていた日本人シェアが2008年は約12%、2009年は景気悪化の影響もあり約9%に落ち込む見通しだ。シーク氏は、「以前の数値20%に戻したい」と語り、「コンラッド以外のホテルの認知向上を含め、ホールセールへの営業やメディア露出など多方面にアプローチしていきたい」と訴えた。

 1月から5月までは好調だったラグジュアリーなカテゴリーのホテルが5月以降は経済危機の影響もあり収益が約30%減少している。価格を比較的安価に設定できるヒルトン・モルディブ・イルフシ・リゾート&スパは宿泊率では約15%から約20%伸びているものの、単価が低いという課題がある。シーク氏は、「経済危機の影響を受ける中で収益を確保するためにどうするかが現在の課題」と話す。

 一方で、11月には新たにビーチハウス・ザ・ウォルドルフ・アストリア・コレクションがオープンするというニュースもある。モルディブの最北に位置し、モルディブの中でも自然が豊富で隠れ家のようなリゾートとなっている。83棟のヴィラのうち40が水上ヴィラで、1棟あたりの面積が大きいため特にプライバシーを樹にするカップルに適しているという。また、モルディブの文化を伝えるリゾートとしてアートセンターを建設する計画だ。11月からはマーレから直通の水上飛行機が運航するため利便性も向上する。シーク氏は、「ホールセール、直販、新たなパートナーを通じた販売の拡大をめざす」と述べる。ホールセールに対して、「日本は変化を懸念する傾向があるが早く結果を出すためには必要ではないか」と話す。このほか、予約をするための入口としてホールセール以外のパートナーを見つけ関係を構築することも必要と述べた。