大学生が神戸のインバウンド事情を現地調査 神戸運輸監理部

 国土交通省神戸運輸監理部はこのほど、同志社大学(京都市)で今春開講した「みなと神戸訪日外客数増アッププロジェクト」において現地調査(フィールドワーク)を行った。学生が観光事業者や訪日客に聞き取りを行い、神戸のインバウンド事情を調べた。

 プロジェクトは、観光政策に携わる人材育成を目的にした取り組みで、15人が受講。同監理部の職員が講義を行い、学生は観光政策を学びながら神戸港周辺地域の訪日客増加に向けた施策を企画・提案する。

 現地調査は3班に分かれ、神戸国際観光コンベンション協会、観光クルーズ船「コンチェルト」、神戸メリケンパークオリエンタルホテルなどを訪問。「観光交通の活性化と国際交流都市の復活」「外国人村の創造と観光船の利用」「情報発信」といったテーマに基づき、聞き取りを行った。

 その後、神戸海洋博物館で結果報告を行い、「神戸の魅力が外観から伝わりにくい」「港に国際交流拠点は置いてはどうか」「訪日客がお金を落とす仕組みを作らないと厳しいのでは」「ウェブサイトを強化して神戸の知名度を上げたい」などの意見があがった。

 調査結果を含め講義の成果は提言としてまとめ、7月14日に発表する。優秀な施策は学生が参加し、地域と協働で実現に取り組むという。

 同監理部総務企画部の塚本量敏企画課長は「実際に現場で働く方々と接すると気づくことも多かったと思う。この結果をもとに学生の感性を生かしながら議論を深めてほしい」と話していた。


情報提供:トラベルニュース社