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アムステルダム、通年が「オンシーズン」を強調、アートや芸術などテーマに

  • 2009年5月27日
 オランダの首都アムステルダム市は今年、「I amsterdam」と銘打ち、特に文化やアート・音楽を主軸に置いた観光を展開していく。このほどミッションが来日し、観光関係者向けにセミナーを開催した。

 アムステルダムは17世紀の古い街並みはそのままに、177の国籍の人々が暮らすメトロポリタンな大都市。日本からは約11時間のフライトで欧州の各都市へのハブとしての役割も持つ。日本人観光客はチューリップの花を目当てとするツアーが多いが、アムステルダム市観光局CEO&マネージング・ディレクターのステファン・ディンダー氏は「アムステルダムは年中無休のデスティネーション」と強調。文化やアート、フェスティバルやイベントを提案し、通年で楽しめる観光地であることをアピールして、新たな商品開発を促していく。

 そこでテーマを設定し、徹底して訴えていく考え。例えば2009年は2ヶ年で「アートシティ」をテーマに掲げる。今年はエルミタージュ・アムステルダムのオープン、2010年ステデライク市立近代美術館の再開が予定されており、従来から人気のアムステルダム歴史博物館やゴッホ美術館などを含め、数々の美術館が点在する芸術の街をアピールする。また、2010年には水をテーマにした「セール・アムステルダム」という200万人規模のイベントを中心とする「アムステルダム・ウォーター・センセイションズ」を予定。2011年には「ファッション・モダン・デザイン」をテーマにする予定だという。

 2008年にアムステルダムを訪れた日本人は、15万ベッドナイト。20年前から日本市場は大きな変動がないという。今年に入り、市内のホテル客室占有率、平均単価は10%から20%減少したが、近隣諸国の需要回復によって4月には回復傾向にある。これまで、料金の高騰などでホテルがとりにくい状況であったが、不況の影響で適正価格での予約が可能となっており、こうした点も旅行業界に伝えていく。

 なお、セミナーではアムステルダム歴史博物館、ゴッホ美術館、KLMオランダ航空(KL)、アムステルダム・スキポール空港も登壇し、それぞれのプロダクトや最新情報を説明した。