5月3日−5日に「塩の道祭り」、長野県の白馬山麓

 信州と越後を結ぶ大動脈だった千国街道を歩く「塩の道祭り」が長野県小谷村、白馬村、大町市で5月3日から5日に開かれる。今年で30回目を迎える春の人気イベントで、JR東日本は東京−南小谷間に臨時特急「塩の道祭り30周年記念号」を3日間とも走らせる。

 塩の道は、松本市から新潟県の糸魚川に至る約120キロメートルの千国街道の別称。中世以前から塩や麻など物資を運ぶ経済路線として重要な役割を果たしてきた。物資の輸送が鉄道や車にかわる明治20年前後まではひんぱんに人が往来していたという。往時の姿は、街道沿いに数多く残る石仏や未舗装の道そのものに偲ぶことができる。

 3日は、小谷村の下里瀬−栂池高原間を歩く「千国コース」。約9キロメートルのコースでは至る所に石仏が残る。途中、街道市や郷土芸能の披露、ノルディックウォーク講習会などが行われる。

 4日は、白馬村のサンルピナ青木湖スキー場−白馬グリーンスポーツの森間の約12キロメートル。「歴史の道コース」とし、観音様や沿道の寺社仏閣に参拝しながら歩く。ノルディックウォーク講習会のほか、20人限定で白馬マイスターと歩くツアーも実施する。

 5日は、大町市の信濃大町駅に集合し、仁科3湖沿いを歩く「湖畔道中」約11キロメートルと、仁科神明宮をはじめ国宝や重要文化財を見て歩く「山麓道中」約10キロメートルの2コース。物資を運んだボッカにちなむ「歩荷汁」の振る舞いなどが行われる。

 いずれも参加費は無料(白馬マイスターと歩くツアーは1人4000円)。30周年記念として各日とも先着参加者に「八幡屋磯五郎・七味唐がらし」をプレゼントする。例年、昔の旅姿をして歩く人が多い。フォトコンテストも行われる。

 JR東日本の30周年記念号は、東京9時55分・新宿10時09分に出発する「あずさ55号」で3日間とも運行。信濃大町13時35分、白馬14時02分、南小谷には14時17分に到着する。

 問い合わせは、塩の道祭り実行委員会(白馬村観光局)電話番号:261−72−7100。


情報提供:トラベルニュース社