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フランス、日本と双方向キャンペーンを展開−08年は訪日客数が過去最高に

  • 2009年3月30日
 フランス政府観光局は2008年の日仏交流150周年記念キャンペーンに引き続き、新たな日仏双方向の観光誘致キャンペーンを展開する。2009年は、「こんなに近い、日本とフランス」をテーマに多媒体を通じた広告展開やモノデスティネーション商品造成の強化をはかる。在日フランス政府観光局局長のカトリーヌ・オーデン氏は、「2008年は150周年を記念し有意義なキャンペーンができた」と評価し、「今年も新たなメンバーを含め各社と協力してプロモーションできることを嬉しく思う」と挨拶した。今年からは新たに、ワイン産地を巡るツアーなどを推進するワイン産地クラブやエイチ・アイ・エス(HIS)なども協賛パートナーに加わり、旅行業界内外でキャンペーンが推進される。

 2008年のフランスへの日本人訪問者数は前年比12%減の57万8000人と減少したものの、訪日フランス人訪問者数は7.1%増の14万8000人と過去最高を記録。日本政府観光局(JNTO)理事長の間宮忠敏氏は、同キャンペーンを「観光誘致戦略におけるひとつのモデルとなった」とし、「一過性でなく、さらなる観光交流拡大に向けて促進していきたい」と述べた。

 フランス政府観光局は2008年のキャンペーンにより、日仏双方の交流が深まり距離や時間だけでなく価値観や文化も近くなったととらえ、新たなテーマを設定。昨年から続く世界的な経済危機などマイナス面もあるものの、燃油サーチャージ額の値下げや円高などを追い風に訴求力のあるビジュアルを用いて広告を打ち出す。日本では5月から6月にかけて、JR山手線や東京メトロなど首都圏の列車内広告を展開、総計1万枚以上のポスターを使用する。このほか、昨年に引き続き特設サイトを設けてフランス旅行が当たるクイズなどのキャンペーンを実施。3月から4月にかけては大手日刊紙でヨーロッパ各国を10回連続で紹介する記事広告が掲載されるという。また、訪日観光の誘致については、宮島とモンサンミッシェルを紹介したビジュアルの露出や、パリのほか新たに4都市を加えて広告プロモーションを現地で展開する予定だ。


▽観光庁長官本保氏も挨拶−2009年の広報大使は市川團十郎さんなど3名を選出

 観光庁長官の本保芳明氏はレセプションで、「日本とフランスがさらに近くなると祈念したい」と挨拶。レセプションでは2009年の新たなフランス広報大使任命式も実施。パリで初めて歌舞伎公演をおこなった歌舞伎俳優の市川團十郎さんや市川海老蔵さん、女優の夏木マリさんら3名が選出された。