ヒルトン・ケアンズとシドニー、旅行会社の重要性強調、「日本市場を最重視」

  • 2009年2月10日
 ヒルトン・ケアンズ総支配人のデーヴィッド・ケリー氏および、ヒルトン・シドニー・インバウンドレジャー・キーアカウントマネージャーの佐伯裕之氏がこのほど来日し、日本市場で旅行会社と協調する姿勢を示した。ケリー氏は、「日本市場を最も重視している」と語り、今回の来日でも1週間滞在し旅行会社へのセールスコールを実施するという。

 ケリー氏によると、ヒルトン・ケアンズの宿泊者数のうち日本人は35%から40%と高い。最近ではFITが増えてきているものの、「旅行会社経由での需要は大きい」と旅行会社の重要性を強調。一方、ヒルトン・シドニーでは日本人宿泊者が全体の3%程度と低いものの、佐伯氏は旅行会社経由での宿泊者には、「FITではできないサービスを提供できる」ことがメリットだと話す。例えば、ハネムーナー向けのパッケージであればハネムーナーにふさわしいサービス提供できるといい、今後はさらに旅行会社と協力し、こうしたサービス体制の強化をねらう考えだ。

 なお、日本/オーストラリア間の航空座席数は、カンタス航空(QF)グループの路線再編などもあって減少。ケアンズ線では、ジェットスター航空(JQ)が昨年12月18日から成田から就航したものの、航空座席数はそれまでの週間約5300席から約2100席となった。一方で、コンチネンタル航空(CO)が4月1日からグアム/ケアンズ線を増便することも決定している。こうした航空路線の変更についてケリー氏は、「JQ就航では若年層の需要を取り込めるのではないか」とし、COの増便に関しても日本人訪問者の増加に期待を示す。

 佐伯氏は、円高や燃油サーチャージ額の値下げを追い風に比較的安価で旅行できる時期に体験してもらい、その後のリピーター化につなげたい考えを示した。