キャセイパシフィック航空、日本路線を維持・拡大へ−50周年の取り組みも

  • 2009年2月6日
 キャセイパシフィック航空(CX)最高経営責任者のトニー・タイラー氏は2月5日、日本路線の座席供給量の維持と更なる拡大の方針を強調した。これは、CXが2009年に日本就航50周年を迎えることから実施した記者会見での発言。タイラー氏は、「日本市場は最重要市場の一つ。環境は厳しいが長期的展望には自信を持っている」と説明。その上で、香港ドラゴン航空(KA)を含めて就航する週間98便の日本路線について、「今後も就航する全ての都市で座席数を減少せず、さらなる拡大をめざしたい」と語った。こうした発言を受けて会見に臨席した観光庁長官の本保芳明氏は、「国際観光の基礎は、航空会社の座席供給量にある。さらなる成長戦略を掲げるCXの発展と努力に期待したい」と挨拶した。

 タイラー氏は具体的な拡大の案として、新たな都市への就航、増便、チャーター便の運航を例示。さらに2010年に予定される首都圏空港の再拡張については、「まずは成田空港の増便をめざし、可能ならば羽田空港にも就航したい」と語る。羽田空港への就航については、「現在運航しているチャーター便では大変反応が良い」とし、アウトバウンドとインバウンドの双方から歓迎されるとの見方を示した。静岡空港と茨城空港への対応については、CX日本支社長のジェームズ・ウッドロー氏が「他の地方空港と同様、需要を考慮して検討する」と説明。特に連休やゴールデンウィークでのチャーター便の設定には前向きな姿勢を示した。

 このほか、4月1日以降の動向が注目される燃油サーチャージについては、「CXとKAの燃油サーチャージは現在も、香港政府のもとで他社と比較して割安に設定している。燃油価格の下落に応じて値下げされるのではないか」と語った。


▽50周年記念、2人で往復5万円−キャセイホリデーも特別商品を設定

 CXでは50周年を記念して特別運賃などを設定。例えば、「50周年WEBスーパーはやトクん」では、日本/香港間の往復運賃2人分を5万円に設定。このほか、「香港逃避行」への参加者など対象者に抽選で3万マイルをプレゼントする企画や、キャセイホリデージャパンの記念旅行商品なども提供。記念旅行商品の第一弾は5ツ星ホテルを確約し、6万9800円からで設定している。