マウナケアビーチホテル、改装終了で日本人増やす−「ザ・プリンス」ブランドに

  • 2009年2月3日
 マウナケアビーチホテル(MKBH)は、2年間以上かけて実施した全館改装を契機に、日本人宿泊者の取り込みを強化する。すでに12月20日にソフトオープンし、グランドオープンは3月26日の予定。また、プリンスホテルズ&リゾーツはフラッグシップブランド「ザ・プリンス」にMKBHを加え、MKBHを「ザ・プリンス・コレクション」として日本での営業を推進することも決定している。MKBH総支配人のジョン・グラサンデー氏は、2月2日に東京で開催した営業概要の説明会で、改装前は全体の2%から3%であった日本人宿泊者の割合を「最低でも10%にしたい」と強調した。

 改装は、ハワイ島沖地震による被害のため、安全性を考慮して2006年1月から全館の営業を停止して実施してきた。改装工事を経て、客室やロビー、レストラン、ショップ、フィットネスセンター、ゴルフコースまで全てを刷新。例えば客室は現代的かつ伝統的なアイランド・スタイルを採用し、全客室のうち78室では、以前の3室を2室に作り変えることで面積を拡大。この結果、客室数は改装前の310室から258室に減少している。レストランはオープンキッチンに改装してワインバーを併設したほか、スパもマンダラ・スパを新設した。ゴルフコースは芝を張り替え、クラブハウスも立て直した。

 日本人宿泊者の獲得に向けたプロモーションの方針についてグラサンデー氏は、「これまでの日本市場への取り組みは十分にはできておらず、プリンスホテルズ&リゾーツの力を借りてアプローチしていきたい」と説明。特に、ホールセラーへの働きかけを強める方針で、すでに大手旅行会社を中心に2009年4月からのパンフレットの商品に組み込まれはじめる予定だ。ターゲットは、ハイエンドは変わらないものの、家族層を取り込んでいきたい考え。このため、改装前にはなかった子供向けのアクティビティや施設も用意。グラサンデー氏は、こうした取り組みにより「いずれは日本人のシェアを20%程度まで引き上げたい」と意欲を示した。