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クロアチア、日本人観光客が順調に増加−食事や自然など新テーマを提案へ

  • 2009年2月2日
 クロアチア政府観光局は1月21日、東京に日本事務所を開局して1周年を迎えた。これを機に、メディアや旅行会社など関係者を集め、都内でプレゼンテーション、ワークショップを開催した。2008年のクロアチアへの日本人観光客数は1月から11月末で13万9371人、宿泊日数は19万6038泊。日本人観光客数は前年比67%増、宿泊日数は54%増と大幅の伸びを示した。この数字に対し、クロアチア政府観光局 日本代表のエドワード・トゥリプコヴィッチ・片山氏は「渡航者数10万人を2年後の目標にしていたが、1年目で達成することができた。このペースがキープできるよう、努力していきたい」と今後のさらなる成長に意欲を見せた。

 これまでのクロアチアへの旅行者の動向は、国際線の玄関口となる首都ザグレブもしくは旧市街が世界遺産のドゥブロブニクに拠点を置き、世界遺産のスプリトゥやプリトゥヴィツェ湖群を組み込む傾向にあった。それを今回新たなデスティネーションとして、美しい自然をクローズアップ。北海道の7割に相当する国土のクロアチアには8つの国立公園と11の自然公園があり、海、山、川、滝、平原と多彩な自然に溢れているという。例えば、ヨーロッパで島の数がいちばん多いスラヴォニア地方コパチュキ・リトゥ自然公園、中世の街並みが残り、クロアチアで初のユネスコ自然公園のパプク自然公園、トリュフなど食文化が豊かなイストゥラ半島のブリユニ国立公園など、各地の魅力をアピールした。

 こうした情報の提供は、これまでは一般的な情報を紹介して認知度向上を狙ってきていたのに対し、今後はテーマや地方ごとのアピールを進める考えに基づいたもの。セミナーではスポーツやグルメを焦点においた旅行商品も提案したほか、あまり知られていない地方を盛り上げていく方針を打ち出した。また、旅行会社向けのプロモーションとしては、特に日本の地方マーケットでも働きかけを強化する方針だ。

 片山氏は、「旅を通して感じてほしいのは、陽気でよく笑い、温かくもてなしてくれるチャーミングなスラブ系の人々。そして東京では得られない、のんびりとした時間」と説明。これからの5月から6月と9月から11月が、混雑なく気楽にクロアチアを旅できるおすすめのシーズンと語った。