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オーストリア政観、ウィーンでトラベルフェア−日本から22名参加し充実の声

  • 2009年1月28日
 (ウィーン発 高橋絵美) オーストリア政府観光局は1月25日から、オーストリア航空(OS)の協力のもと、ウィーンでトラベルフェア「オーストリア&中欧トラベル・ビジネス2009(actb)」を開催中だ。actbは、オーストリアからのサプライヤーだけでなく、ハンガリー、チェコ、スロベニア、スロバキアの中欧各国からも出展を募り、同じ会場で商談を行っている。今年は世界65ヶ国からバイヤーや報道関係者が参加して総勢1700名規模となり、日本からも旅行会社や現地オペレーター、報道関係者など過去最大規模となる22名が参加。日本の旅行会社の参加者からは、ウィーンが中欧の周辺諸国との周遊の基点にもなる場所であることから、「効率的にいろいろ情報の収集ができる」、「色々な国の情報を一度に聞けるので、商品のアイディアが沸きやすい」などの評価が聞かれている。

 こうした声に対して、オーストリア政府観光局CEOのペトラ・シュトルバ氏は、「最高のパートナーと出会えてこそ、一流のトラベルフェア。今後は、actbをさらに有意義な商談会にするべく、サプライヤーとバイヤー双方の充実をさらに図っていきたい」と強調。また、オーストリア政観日本局長のミヒャエル・シュトラッサー氏も、「actbは、参加者にオーストリアの国自体、そしてオーストリアの商品を実際に見てもらう良いチャンス。実際にサプライヤーとも話すことで知識が深まり、参加者の自社商品の販売や企画に反映されると思う」と、参加の意義を語り、今後も日本からより多くの参加を募りたいと意欲を見せた。


▽08年は健闘もさらなる活性化めざす−09年は「リンツ」と「ハイドン」に焦点

 経済省大臣のラインホルド・ミッタレアラー氏やシュトルバ氏らは、訪れた報道関係者向けに記者会見を実施し、オーストリアの観光の現状や今後の活動などを説明。2008年、オーストリア国外から訪れた観光客の全宿泊数は、1億2656万5000泊と前年比5%増となった。これは主にドイツ、オランダなどの近隣諸国からの観光客の増加によるもので、大臣は「他のデスティネーションが伸び悩む中、オーストリアは健闘している」と分析。

 ただし、昨今の世界的な経済危機などから、「現状は楽観視できるものではない」とし、観光のさらなる活性化に向けて、2009年度は400万ユーロ(約4億7100万円)の特別観光予算を追加することを説明。これらは主に、ドイツ、チェコ、スイスなどの近隣諸国に向けて使われる予定で、具体的な内容は決まっていないものの、オーストリアへの需要喚起を図るために、消費者向けのプロモーションなどを行う予定。

 また、昨今燃油の高騰などの影響から苦戦しているアジアやアメリカなどの長距離マーケットに関して、シュトルバ氏は「予算などの削減や活動の大幅な変更はない」とし、長期的視野での回復に期待を示した。

 なお、オーストリア政府観光局は今年、2009年の文化指定都市であるリンツとハイドン没後200年に焦点を当てながら、「自然」、「文化」、「伝統」、「イノベーション」をテーマにプロモーションを展開する方針だ。