08年外客数は微増も後半激減、商用客は上期に減少−JNTO間宮氏「09年が勝負」

市場別でみると、ビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)重点市場のうち、前年を下回ったのは8.4%減の韓国、5.8%減の米国、7.0%減の英国の3ヶ国であったが、実数では韓国が21万8100人、アメリカが4万7500人、イギリスが1万5400人で、同3ヶ国で計28万1000人が減少した。特に韓国では秋以降のウォン安により、ツアーが赤字になるため、催行を中止するケースもあったといい、12月は48.3%減の10万8100人と、大きく減少した。
一方、大市場のマイナス分は他の市場がカバー。特に香港が羽田定期チャーターをはじめ就航便の増加により27.3%増の55万200人と大きく数を伸ばした。また、中国は4月の四川大地震以降、それまでの2ケタ成長がなくなったものの、今年は初めて100万人を突破し、6.2%増の100万700人となった。重点市場のシェアは2007年の88.3%から87.9%へ縮小し、重点市場以外もあわせて100万人規模の訪問者数に成長している。
客層別では1月から10月までの数値(暫定値)だが、観光目的が6.9%増の529万7133人で全体の71.8%を占める。ビジネス目的は5.5%減の123万6469人で16.9%。ビジネス客は重点市場のうち19%増の香港以外はマイナス成長となり、香港と中国を除き、上半期から減少していた。このため、JNTOでは観光客の回復が訪日客減少の最重要課題と見ている。
▽「1000万人に向け、今年が勝負」

なお、2008年12月の出国日本人数は7.0%減の127万5000人、通年では7.6%減の1598万7000人であった。
※訂正案内(編集部 1月28日 午前11時00分)
該当箇所:一段落目。上半期の動向について
前:上半期はすべての市場で増加したが
↓
後:上半期は多くの市場で増加したが
(上半期は米国、英国で減少していたため。観光目的の客は上半期、すべての市場で前年を上回った)