セブン&アイが旅行業に進出へ−子会社設立、文化教室事業から開始

  • 2009年1月14日
 セブン&アイ・ホールディングスは「学び(カルチャー)」&「体験(旅行)」事業として、旅行業に進出する。1月15日に、同社の完全子会社であるセブン&アイ・ネットメディア、セブン−イレブン・ジャパン、イトーヨーカ堂、ミレニアムリテイリングの4社共同出資による子会社「セブンカルチャーネットワーク」を設立。会社分割によって同グループのイトーヨーカ堂、西武百貨店の文化教室事業を引き継ぎ、秋には旅行事業も展開する。継承するイトーヨーカ堂コミュニティアリーナ、西武百貨店の池袋コミュニティ・カレッジの延べ講座数は3000講座あり、年間総受講者数は約20万人。同グループでは、主要事業であるコンビニエンスストア、総合スーパー、百貨店、金融サービスなど既存の店舗ネットワークや顧客、これまでのノウハウなど経営資源を活用して、相乗効果を追求していく。

 コンセプトは「仲間作り」と「生活の豊かさ実現」で、シニアマーケットをターゲットとする。文化教室事業は3月1日に継承し、旅行事業は今年の秋以降に開始する予定。まずはそごう、西武百貨店で顧客向けの旅行販売を始めるほか、文化教室で各クラスに対応した旅行商品の提供、例えば陶芸教室での窯焼き体験ツアー販売などを予定する。また、体験型イベントを企画し、セブン−イレブン店頭での販売も計画している。旅行事業の本格展開は2010年春以降で、文化教室事業と旅行事業を融合した複合型売り場を開発し、イトーヨーカドー、そごう、西武百貨店で展開するほか、セブン−イレブン店舗での予約受付・販売など販路を広げる。そのほか、旅行事業の詳細は今後つめていく予定だが、旅行業の登録種別は第1種を予定し、上期中に申請する見込みだ。同グループとしては各店舗の核顧客作りに加え、関連売り場などへの顧客の循環を期待する。

 なお、セブンカルチャーネットワークの代表取締役社長には、現イトーヨーカ堂取締役の青木繁忠氏が就く。社員数の規模や取扱額の目標など、具体的な数値は現段階で公表していない。


▽セブンカルチャーネットワーク会社概要

商号:株式会社セブンカルチャーネットワーク
所在地:東京都千代田区二番町8番地8
代表取締役社長:青木繁忠氏(現 株式会社イトーヨーカ堂取締役)
設立予定日:2009年1月15日
資本金:4億5000万円
出資比率:セブン&アイ・ネットメディア/70%
     セブン−イレブン・ジャパン/10%
     イトーヨーカ堂/10%
     ミレニアムリテイリング/10%