HITOUを世界語に、日本秘湯を守る会がアピール

 日本秘湯を守る会(193軒)は12月17日、神奈川県湯河原温泉の山翠楼で2008年度総会を開き、海外への情報発信の際に「HITOU」という言葉を積極的に使っていくことを決めた。当面は今後予定している英語版のウェブサイトに使用し、HITOUを世界に通じる言葉としてアピールしていく。

 これまで、秘湯は海外のメディアで「Hidden Spa」などと紹介されることがあったという。

 しかし、日本秘湯を守る会では、秘湯という言葉に、単に秘境にある温泉や、人里離れた温泉の意味だけではなく、温泉源を守るための自然保護への取り組みや、日本の山の生活文化や温泉文化の継承、旅人への素朴なもてなしといった理念までを含めていて、これらを簡単な英語で表すのは困難との思いがあった。

 そこで、ウェブサイトや英語版パンフレットなどでは、多くの日本人が選んでいる旅行先、宿泊先の1つとしてHITOUをそのままの表記で紹介し、海外からの旅行者にとっても魅力的で、訪れる価値のある目的地であることをアピールしていく。

 日本語をそのまま世界に向けて発信していこうという取り組みでは、草津温泉や日本温泉協会が「ONSEN(温泉)」を、国際観光旅館連盟が「RYOKAN(旅館)」を世界語にしようと呼びかけている。


情報提供:トラベルニュース社