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ヨーロッパのクリスマスマーケット(2)ドイツ−3大マーケットとベルリン

  • 2008年12月9日
 ドレスデンのクリスマスマーケットは世界最古といわれ、1434年にはすでに開催されていたというほど、ドイツはクリスマスマーケットの本場というイメージが強い。発祥の地だけあって、ドイツのクリスマスマーケットは規模が大きく、コンサートなどのイベントプログラムは充実したものが多い。国内のあらゆる町や村で開催され、その数は都市部だけでも2500件におよぶという。

 なかでもドレスデン、ニュルンベルク、シュトゥットガルトは、ドイツの「3大クリスマスマーケット」として知られている。古い歴史をもつドレスデンは、世界遺産に登録された歴史的な町並みで行われる、おごそかな雰囲気のマーケットだ。ニュルンベルクのマーケットはその名が世界的に有名で、華やかで規模が大きいことで旅行者にも人気がある。シュトゥットガルトの市も非常に規模が大きく、露店の屋根の飾り付けの豪華さに特徴がある。これらのクリスマスマーケットは日本人にも人気が高い。ドイツ観光局ディレクター・マーケティングの西山晃氏によると2005年には宿泊数で10万2000泊を記録、今年12月にベルリン、ライプチヒ、ミュンヘンと出張し、各都市のクリスマスマーケットを訪れたとき、旅行各社のグループや個人旅行客など多くの日本人観光客を見かけたといい、この季節のドイツ市を目的とした訪問が定着しているという。

 有名なクリスマスマーケットに限らず、ドイツ観光局広報担当の佐藤奈々絵氏によると、首都ベルリンのクリスマスマーケットがおすすめだという。「普通のクリスマスマーケットは12月24日には終わってしまいますが、ここは翌年の1月1日まで開催しています。アドベントの時期に休みがとりにくい人でも、ベルリンなら年末年始にクリスマスマーケットを見ることができます」とのこと。

 ベルリンのマーケットの規模は大きく、市内の18もの場所で市が立つ。さらに大晦日の夜には花火が打ち上げられ、屋外コンサートも開かれるなど朝までにぎわう。クリスマスを過ぎてもクリスマスマーケットが見られる上、年末年始のイベントにも立ち会えるとは、なんとも魅力的だ。

 ただし、この時期ベルリンのホテルは非常に混みあう。「ブランデンブルク門へのアクセスがよいホテルは、大晦日は特に混雑するので、早めに宿を予約するようおすすめします」と、佐藤氏はアドバイスする。

 この季節にドイツを訪れれば、人々がいかにクリスマスを大切にし、長年クリスマスマーケットの伝統を育んできたかを目の当たりにできる。彼らのクリスマスに寄せる思いをわずかながらでも感じ取れるかもしれない。


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