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トルコ、09年はテーマや訪問地の多様化−ウェブなど情報発信も積極強化

  • 2008年12月8日
 トルコ共和国大使館・文化広報参事官室(トルコ政府観光局)は2009年、旅行のテーマやデスティネーションの多様化をめざす。トルコ政観代表のフェルダネ・オズカン・トムソン氏は、昨年4月の着任以来トルコならではのホスピタリティや伝統文化、体験を打ち出し、2007年の日本人訪問者数は前年比34%増の16万8000人となった。トムソン氏は、「日本人の興味は歴史や文化、自然、食事などにあり、欧米人とは異なる」とし、トルコに多い50代から60代、特に女性の旅行者に向けて、まだ知られていないトルコの魅力を打ち出す方針を説明。訪問地も現在人気のイスタンブールやトロイ、イズミール、カッパドキアなどに加えて、エディルネとブルサの街をプロモーションしていきたい考えだ。

 12月5日に開催したメディア向けの懇親会では、オスマン帝国時代のトルコの建築についての情報を説明。プレゼンテーションを実施した東京大学大学院助教授のアニリール・セルカン氏は、天才建築家のミマル・シナンについて説明したほか、セルチュクの西欧風の建築を紹介。また、有名なエフェソス遺跡に世界最古と考えられる水洗トイレがあり、古代文明の発展について考える機会を提供できると紹介し、同じ場所でも別の切り口にすることでリピーターにも提案できると説明した。


▽ウェブの刷新でページビューが約3倍に−今後も機能強化を継続

 トルコ政府観光局では、7月にウェブサイトを刷新しており、その結果、6月のページビューは約70万8400件であったところが、最高で8月には237万9600件となり、8月から11月の平均も1ヶ月で213万4200件と6月の約3倍に増加した。新サイトでは、アドレスをわかりやすく変更したほか、テキスト中心であった情報ページを、画像を多用することでわかりやすさを増した。また、新たに制作したパンフレット12種類をダウンロードできるようにしており、南東部や東部などこれまでは一般的ではなかった方面の情報も手に入れられるようにした。パンフレットは1ヶ月に60件から70件ダウンロードされており、消費者の興味などの動向把握にも役立っているという。

 今後もサイトの機能強化を続ける方針で、イメージギャラリーを設ける予定のほか、フェスティバル情報の時期や地域ごとの掲載や、博物館のバーチャルツアーなどの機能も設けたい考えという。