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ミシュラン観光ガイドブックで見る日本(ジャポン)−日本の3ツ星スポット

  • 2008年12月1日
 先月21日、ミシュランガイド東京2009年版が発売された。外国人が「日本の味」を評価することについて(調査員に日本人もいるようだが)賛否両論があるが、観光庁を発足させ、観光立国をめざすのであれば、「外国人の目」を意識する必要は当然あるだろう。

 レストランの評価だけでなく、ミシュランが観光ガイドブックを出していることは、日本ではあまり知られていない。「Michelin Voyager Pratique((ミシュラン旅行実用書))」というシリーズで、ミシュランの広報によるとヨーロッパをはじめ、世界で40以上のエリアが出版されているそうだ。日本のガイドは2007年に発売されている。残念ながらフランス語版だけしか出ていないが、日本でも洋書店などで入手は可能だ。

 観光ガイドブックは、4名のライターをメインとするチームが1年あまりをかけて制作。うち7ヶ月は日本各地の取材に当てられた。レストランガイドと同様に、3ツ星を最高として、観光地も星の数で評価されている。また、レストランガイド同様、観光スポット、レジャー施設、宿泊施設の訪問や選択については、完全な独立性を保っているという。

 この観光ガイドブックで掲載された3ツ星の観光地は以下に示した51ヶ所。外国人にとって、異国文化を大いに感じそうな寺社、世界遺産に登録されている、誰もが認める日本を代表する観光スポットがリストアップされている一方、地元の人以外はなじみの薄い場所、日本人にとって「なぜ?」と思えるところもある。

▽都道府県別3ツ星観光スポット

<北海道>	知床国立公園
<宮城県>	松島、瑞巌寺、松島四大観
<栃木県>	東照宮(日光)
<東京都>	ガラス棟(東京国際フォーラム)、メゾン・エルメス、
ミキモトギンザ2、東京都庁、新宿御苑、プラダ・ブティック、明治神宮、
神宮内苑、高尾山
<神奈川県>	報国寺、東慶寺(鎌倉)
<石川県>	兼六園
<長野県>	善光寺
<岐阜県>	飛騨高山美術館
<三重県>	伊勢神社内宮
<滋賀県>	ミホミュージアム
<京都府>	三十三間堂、千手観音坐像(三十三間堂)、京都国立博
物館、多聞天像(京都国立博物館)、餓鬼草紙(京都国立博物館)、清水
寺、銀閣寺、大徳寺、枯山水庭園(大徳寺)、金閣寺、龍安寺、相阿弥の
枯山水(龍安寺)、弥勒菩薩半跏像(広隆寺)、桂離宮、西芳寺(苔寺)、
阿弥陀如来像(平等院)
<兵庫県>	姫路城
<奈良県>	阿修羅像(興福寺)、東大寺、法隆寺、金堂(法隆寺)、
百済観音像(法隆寺)、玉虫厨子(法隆寺)、弥勒菩薩像(中宮寺)
<岡山県>	後楽園
<広島県>	宮島、厳島神社、鳥居(厳島神社)
<愛媛県>	道後温泉本館
<福岡県>	九州国立博物館	
<大分県>	ひょうたん温泉(別府)


 残念ながら観光ガイドブックには、それぞれのスポットが「なぜ」3ツ星の評価を得たのか、その理由は書かれてはいない。その魅力を知るには、実際に自分で訪れてみるしかないだろう。今週は地元以外にはなじみが薄い3ツ星スポットを「現代建築」、「美術館、博物館」、「温泉」、「山」に分けて、それぞれの観光スポットを簡単に解説する。チャンスがあったら外国人になったつもりで、それぞれのスポットを訪れてみよう。


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