Marriott Bonvoy

タヒチ観光局、トラベルマートを開催、日本からもバイヤーが初参加

  • 2008年11月28日
(パペーテ発 高橋絵美) タヒチ観光局は11月25日、パペーテで「タヒチトラベルマート2008」を開催した。同トラベルマートに日本の旅行会社がバイヤーとして参加するのは今回が初めてのこと。タヒチ観光局総局長のダニー・パネロ氏は、日本からの参加について「素晴らしいことだ。タヒチを企画、販売する旅行会社の方が実際に現地に訪れ、滞在し『デスティネーションを感じる』ことは大切であり、現地のサプライヤーと直接話ができる機会は非常に重要」と、今後も日本からの参加を促す方針だ。トラベルマートはフルアポイントメント制で、20分ずつの交代制。日本のバイヤーは「色々なサプライヤーとしっかり話ができ、勉強になった。現地で直接話をすると多くの情報収集ができる」と、トラベルマートに参加する意義を語った。

 タヒチ観光局では、2008年度の日本人訪問者数は前年比20%減の約1万8000名になると予測。主に、燃油サーチャージの高騰やエア・タヒチ・ヌイ(TN)の関空経由便運休による供給数減少などの影響によるもので、パネロ氏は「状況を危惧しているが、日本はタヒチにとってアメリカやフランスに次ぐ第3の市場で重要」とし、日本を重視する考えは変わらないという。また、日本支局代表の森啓三郎氏は「他の苦戦ぶりを考えると、タヒチは最低限の需要をきちんと取り込めている。今年の上半期は不調だったが、TNが週2便体制になってからロードファクターが高くなったと聞いており、現状はポジティブであると感じる」と、タヒチへの渡航需要が底堅いことを強調した。

 このような状況下、タヒチ観光局では引き続きデスティネーションのブランド力の強化を最重要課題としている。ラグジュアリーなイメージやキーワードで憧れを強めるのではなく、自然の美しさや文化の豊かさを打ち出す中で、その背景や価値を知り、憧れにつなげていく。具体的な方法は検討中だが、広告や広報活動を強化し、ウェブサイトやテレビ、他業種とのコラボレーションなどを通してその魅力を伝えていく方針だ。旅行業界向けには、タヒチ・スペシャリストの養成講座である「ティアレ・タヒチ・エージェント」や現地視察など研修体制を強化していく。森氏は「現在のような時こそ旅行業界の方々との関係を強めたい」とし、関係強化や情報提供も重視していく。