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カリフォルニア州、韓/中と異なる価値が日本にある−旅行会社と共同企画も

  • 2008年11月27日
 カリフォルニア州観光局(CTTC)ディレクター・インターナショナル・マーケティング/アジア・パシフィックのマシュー・ブーン氏が来日、今後の日本市場での取り組みなどを語った。今回の来日は、日本旅行業協会(JATA)が主導するビジット・ワールド・キャンペーン(VWC)において「カリフォルニア・ツーリズム・アソシエーション」(仮)とした日本側とカリフォルニア側で相互に協力する旅行業界内の組織を立ち上げるため。現在の日本人訪問者は、カリフォルニア州を訪れる海外からの訪問者のうちイギリスに次ぐ第2位の市場規模で、67万5000人が訪れている。数値も4.5%増と前年から伸びているところ。

 ただし、ブーン氏はカリフォルニアから見た日本市場について、「韓国は年33万人、アメリカ訪問者のうちカリフォルニア州の訪問者のシェアが41%、今後も10%増で推移。中国は年22万人、アメリカ訪問者のうち57%のシェアで今後も渡航者は増える」という概況において、相対的に日本市場以外に目が向くと指摘。その一方、CTTCは日本市場が成熟市場であると理解し、これまで長期にわたり日本からの観光関連の投資があり、現地側にも大きなメリットがあると強調。たとえば、成熟した市場の日本で展開したウェブキャンペーンなどを韓国で展開するなど、成長率だけの判断ではなく、価値を図る考えを打ち出している。

 CTTCはこれまでテレビCMを筆頭に、交通広告、雑誌、新聞、ウェブなどで展開。このうち、4月と10月に展開したテレビCMの追跡調査で、初めての人は77%が「行きたい」と回答したが、2回の露出を記憶している人に限ると86%が「行きたい」と意欲を示すなど、「消費者への継続的なアプローチが必要」と指摘。今後も各種メディアを活用するほか、今後はエイビーロード、地球の歩き方など、オンラインブッキングにつなげることが出来るサイトでの広告展開に注力していく。

 旅行会社との共同展開についても、来年2月から開始し、ゴールデンウィークや夏休みの需要の拡大に向け取り組む。特に、市場全般に停滞があるものの、市場調査と新たな旅行商品の造成を促していくことで、市場活性化につなげたい考えだ。また、既に旅行会社5社と共同プロモーションについて検討を進めている。さらに、ホールセール各社が共同して1つのテーマやデスティネーションを集中的にプロモーションする方向性も模索し、実際の訪問者の増加につなげていく。