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ドイツ観光局、09年はベルリンの壁崩壊20周年、SITから修学旅行のテーマに

  • 2008年11月27日
 ドイツ観光局は、2009年11月9日がベルリンの壁崩壊の20周年であることから、これをテーマに旅行需要を喚起したい考えだ。アジア・南アフリカ地区統括局長のペーター・ブルーメンシュテンゲル氏は、「若年層には、世界が良い方向に変わることを感じて欲しい。シニア層はドイツの発展、変化を感じられる」とアピールした。

 同観光局ディレクター・マーケティングの西山晃氏も、SIT向きとしつつ「パッケージでもきっかけ作りにはなり、リピーターやシニアに対しては、十分に知的好奇心を刺激できる」と語り、現在はターゲットやプロモーションの仕方について戦略を立てているところと説明。また、「ベルリンの壁崩壊はドイツ統一、ヨーロッパ連携の端緒となった歴史的な出来事であり、ベルリンの現在の姿を含めて、アジア圏に住む日本人にとっても学ぶところは多い」ことから、今後は教育旅行向けにも継続して提案していきたい考えを示した。

 モデルコースは、ベルリンからライプツィヒまでのコース。壁の跡や、壁崩壊につながったとされる「ライプツィヒ平和革命」のデモの出発点となったニコライ教会など、分断から壁の崩壊の時代を体感できる場所を訪れる。また、東ドイツ製のレトロなデザインの車でベルリン市内を一周するプログラムや、上空150メートルまで気球で上がってベルリンを一望するプログラム、蒸気機関車の乗車体験など、通常の観光でも楽しめる体験も提案している。


▽「バウハウス」90周年、モダンデザインの原点に触れる旅

 2009年は造形芸術学校「バウハウス」の創立90周年でもあり、このテーマも打ち出していく。バウハウスのデザインは、機能性を追求して得られる合理性やシンプルさが特徴で、モダンデザインの原点として日本の雑誌などでも特集されることが多く、デザイン好きの人気も高い。ワイマールやデッサウ、ベルリンなど、バウハウスの拠点となった都市では、展示会など様々なイベントが企画されており、ドイツ観光局では、これらの3都市を巡るモデルコースも設定。西山氏によると、すでに7月にはこうしたテーマを得意とする旅行会社を対象にFAMツアーを実施。旅行会社に対しては、「ウェブサイトでテーマを設定し、まずは紹介して欲しい」と訴えているという。


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