DS模擬問題:トルコ編−多様な文化が残るイスタンブール

  • 2008年11月17日

問 イスタンブールの観光スポット「イェレバタン・サルヌジュ」。「地下宮殿」とも呼ばれているが、本来の用途は次のうち、どれであったか

 A 食堂
 B 貯水池
 C 牢獄
 D 金庫



  ――正解は最下行へ

ココに注目!


▽3代の大帝国の首都、イスタンブール

 イスタンブールはヨーロッパとアジアを結ぶ、中間地。歴史的にも交通の要所であり、かつてはローマ帝国、ビザンチン帝国、オスマン帝国という、宗教や風俗の異なる大帝国の首都であったことから、市内のあちこちに多様な文化が残り、1つの都市にいながら複数の国を旅行しているような錯覚におちいる。宮殿やモスク、市場、食事、さらにイスタンブールの中心にあるボスポラス海峡の景観など、観光の見どころやテーマに事欠かない。今回は、イスタンブールならではの歴史と文化が感じられる観光スポットをピックアップする。

・イェレバタン・サルヌジュ

 「地下宮殿」で知られるイェレバタン・サルヌジュは、6世紀のビザンチン時代の貯水池。巨大な部屋のレンガ造りの丸天井を支える336本の重厚なコリント様式の円柱と、その土台になっているメデューサの首の彫刻で有名。メドゥーサ像は横向きになった形のものを含め、2体ある。

・ブルーモスクとスレイマニエ・モスク

 イスタンブールで最も有名なモスクといえば、「ブルーモスク」という名で知られる「スルタンアフメット・モスク」。1609年から1616年に建てられ、6つの尖塔と内部の青と白のイズニックタイルが特徴。夏期は夕方、光と音のショーがおこなわれる。

 一方、イスタンブールで最も美しいといわれるのは、「スレイマニエ・モスク」。丘の上に建ち、中庭の4隅にたつ尖塔が巨大なドームを際立たせ、どこからでも人目を引く。内部も、説教壇や祈りをするための壁のくぼみであるミフラブには白の大理石に彫刻がほどこされ、ステンドグラスから差し込む光との調和が見事。

・アヤソフィア博物館

 360年にローマ帝国のコンスタンティヌス2世が建て、537年にユスティニアス1世の命によって再建された聖堂。ギリシャ正教の大本山であったが、後にモスクに変わったことから、まさにイスタンブールを象徴する建物である。地上55メートル、直径33メートルある巨大なドームが特徴で、館内のビザンチン文化のモザイク画の鑑賞のみならず、建物の荘厳な雰囲気そのものも味わいたい。

・トプカプ宮殿

 15世紀から19世紀にかけて、オスマン帝国の中心であった宮殿が「トプカプ宮殿」。迷路のようにつながるさまざまな建物、樹木が生い茂る多数の庭園など、まさに豪奢を極めた建物だ。スルタンのハーレムや謁見の間、図書館、スルタンと家族の衣装の展示館、中世の綿密画のコレクションもあり、オスマン時代の上流階級の暮らしぶりに触れられる観光スポットといえるだろう。アレクサンダー大王の石棺やシュメールやバビロニア、アッシリア、ヒッタイトなどの古代オリエント時代の遺物が展示される考古学博物館も敷地内にあり、おすすめだ。





正解 B