Marriott Bonvoy

伊・オルヴィエート市、「勉強の街」で集客ねらう−語学や料理、作陶など

  • 2008年10月27日
 イタリア・ウンブリア州のオルヴィエート市は、語学や料理、作陶などを学べる街として日本人旅行者の誘客をねらう。イタリア政府が主催する「第8回世界イタリア語週間」にあわせて来日したオルヴィエートの語学学校「LINGUASI」のマーケティング部長、ピエロ・サリトゥーリ氏が、10月24日に市を代表して業界向けにプレゼンテーションを実施した。

 サリトゥーリ氏によると、オルヴィエートでは「勉強の街」がテーマといい、学校施設が多いだけでなく、外国人旅行者向けにも語学や料理のレッスン、作陶体験などのほか、ぶどうやオリーブの収穫体験なども用意している。また、グルメ、クッキング、ワイン、自然、音楽などさまざまなテーマの旅行体験が可能で、特にワインは昔「ワインの湧き出る街」と呼ばれていたこともあり、イタリアで唯一街の名前がワインの名前となった白ワイン「オルヴィエート・クラシコ」などが名産だ。観光資源としても、紀元前3世紀にまで遡る街の歴史や、現時点で1300ヶ所も発見されているという井戸や地下道、トンネル、洞窟が作り出す地下の世界も独特。このほか、冬に開催される「ウンブリア・ジャズ・ウィンター」や、スローフードの祭典など、イベントも紹介した。

 イタリア政府観光局(ENIT)プレスオフィサーの三浦真樹子氏によると、オルヴィエートを訪れる日本人は現在のところ、ローマやフィレンツェから1時間程度でアクセスができる場所で、日帰り観光が多い。ただし、「良いホテルもあり、宿泊を組み込んでいるツアーもある」という。サリトゥーリ氏も、訪問者数は不明としつつ、「LINGUASIでは、短期間のコースが中心だが、日本人が増えてきており、現在は全外国人学生の5%から10%程度」と説明した。