大川家具見本市、九州で客室コンペ最優秀作品で展示

 家具・建具生産高日本一を誇る福岡県大川市で、10月8日、9日の2日間と11日から13日の3日間、大川産業会館をメイン会場に「大川家具秋の見本市・木工まつり」が開催。家具や建具の即売のほか、今年は、7月に実施された九州温泉旅館客室コンペティションの最優秀デザインが実際に大川家具を用いた客室として実物大で展示される。

 九州ならではの客室のスタイルを構築しようと、九州の温泉旅館有志と協同組合大川家具工業会が手を結んだ。今年7月に「世界に誇る日本旅館」を課題テーマに、九州温泉旅館客室コンペティションを実施。「1階平屋。川と庭園に面した、面積40から50平方メートルの客室」を条件にデザインを求めたところ、全国から111点の応募があり、このうち最優秀賞1点、優秀賞8点など33点の入賞作品が選ばれた。

 審査には、空間プロデューサーの瀧勝己さんのほか、和多屋別荘(佐賀県)の小原健史さん、六峰館(福岡県)の井上善博さん、雲仙福田屋(長崎県)の福田努さん、由布院玉の湯(大分県) の桑野和泉さん、手塚ryokan(鹿児島県)の手塚良平さんらがあたった。

 大川家具の秋の見本市・木工まつり」で展示されるのは、最優秀賞を受賞した東京の荒木正則さんの作品「木の香〜五感薫る宿」を、大川家具で実物大に試作した客室。メイン会場の大川産業会館に入賞作品33点のパネルとともに展示する。

 このほか、大川産業会館では長崎県波佐見の西海陶器プロデュースによる工芸ショップ「メイドイン 九州」や、九州の観光地や旅館のPRブースなどが展示される。

 大川家具は、470年前の室町時代に根津久米之介が船大工の技術を生かし指物を始めたのを起源とする。現在、協同組合大川家具工業会には162の木工家具工場が加盟している。


情報提供:トラベルニュース社