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スカンジナビア、ウェブで新プロモーション展開へ−チャーター便で冬も視野

  • 2008年10月7日
 スカンジナビア政府観光局アジア地区代表のソーレン・レアスコウ氏は、今後の日本での活動について、消費者のデスティネーションの理解を深めてもらうため、各種メディアとのタイアップの継続と、ブログをはじめインターネットを活用した新たなプロモーション活動を手がけていくという。

 現在の訪問者の動向など市場環境は、「ある一定の年齢を重ね、金銭、時間に余裕のある熟年層がスカンジナビアを訪れる主力な顧客」といい、調査ではスカンジナビアへの訪問意欲が昨年と比べ高まっていると指摘。今年は地方発チャーター便の展開、メディア露出が多く実現できたことから、「消費者の訪問意欲が高まっている」と考えている。こうした動きに合わせ、スカンジナビアへの旅行商品の多様化が進み、販売店へのセミナー開催の依頼が増え、「業界へデスティネーションの浸透はうまくいっている」といい、来年には消費者のマーケティング予算を大幅に増やし、訪問者数の2割増を目指す。

 ブログを活用した取り組みは、日本ではシニア層のネット利用率が高いことを踏まえたもの。インターネットに流通する「生きた情報」、「価値のある情報」を活用し、さらに訪問意欲を高め、意欲を実際の訪問につなげるねらい。スカンジナビア政府観光局のサイトを活用し、消費者から寄せられる意見を大事にしつつ、内容次第では企業の社長や代表者などからのコメントを得ることで、「声」に「応える」かたちを作り出し、マーケティング活動を効果的に展開していく。来年1月にも運用を開始する考え。


▽平準化への取り組み−まずは直行便、チャーター便は冬も視野

 スカンジナビアは今年、日本航空(JL)とスカンジナビア航空(SK)がチャーター便、定期便の運航区間の変更など、新たな商品造成や市場の需要喚起につながっている。先ごろの航空交渉で、2010年に成田発の発着枠の拡大が決まっており、「まずは直行便の増加に期待をしたい」という。観光プロモーションの視点では、日本市場の成熟化を踏まえ、航空会社を巻き込み、旅行会社や現地と新たなアクティビティを打ち出し、誘客につなげていく。また、乗継便を利用する場合についても、欧州の航空各社と積極的に協力し、デスティネーション開発につなげる考えだ。

 チャーター便では、今夏に地方発のフライトを実現した。こうした新たな市場開拓を継続しつつ、冬のオーロラ鑑賞をテーマとした旅行の実現に向けて、東京、名屋、大阪の大都市圏の発地を中心としてチャーター便の就航の実現をめざす。スカンジナビアでオーロラ鑑賞できる北極圏へのアクセスは、現在は乗継便を利用して約18時間の移動時間を要するが、チャーター便は約9時間に短縮できる。数年前に5500人程度を集客した実績があり、実現には1万人規模の送客に結び付けられるよう旅行会社やツアーオペレーター、航空会社の協力も得たい考えだ。