08年度の京都市ニューツーリズム創出事業が決まる

 京都市が募集していた2008年度「京都市ニューツーリズム創出事業」の5件が決まった。事業は、京都の隠れた観光資源を発掘、発信し、京都観光の課題になっている特定の時期や場所に観光客が集中することを緩和しようと07年度から始めた。市では、対象地域に旅行会社などアドバイザーを派遣し、200万円を上限に経費の2分の1以内を助成する。

 今年度採択されたのは次の5件。同事業実行委員会(清水宏一委員長=奈良県立大学客員教授)が選び、8月1日に認証式が行われた。

▽エコウォーク文学京都へのいざなひ=司馬遼太郎の「燃えよ剣」や森鴎外の「高瀬舟」、源氏物語など,有名作家の京都を舞台にした作品のコースをウォークラリー、紙芝居、歩く講演会などを取り入れて巡るツアー。幕末京都ボランティアガイド塾が実施し、日本旅行京都仕入販売センターがアドバイスする。

▽時代劇体験とキネマバレー文化観光エコツーリズム=昭和30年代に松竹、東映、大映など多くの映画撮影所があった太秦地域で、時代劇の撮影体験をはじめ撮影所や大映通り商店街、車折神社(芸能の神様)などを巡る。大映通り商店街振興組合が実施し、KNT京都仕入メイトセンターがアドバイスする。

▽京都テーマウォーク=京都市内を歴史的なテーマパークと捉え、琵琶湖疏水などの近代文化遺産を活用し一般観光客だけでなく外国人や修学旅行生にもウォーキングツアーを提案する。実施は京都散策愛好会、アドバイザーはクラブツーリズム京の旅デザインセンター。

▽着物の似合う街“西陣”を歩こう=京都検定合格者を中心としたベテランガイドが西陣織の現場や西陣の町並みを案内する。ガイド養成も行う。京都観光再発見懇話会が実施し、京都府旅行業協同組合がアドバイスする。

▽外国人観光客向け「職人ウィーク」=包丁打ちや草木染め、清水焼など京都の伝統技術を紹介し、公開ワークショップを旅館ホテルなどで開催する。消費を伴った産業観光を外国人観光客に提供する。京都グローバルビジネスセンターが実施し、JTB西日本国際旅行営業部がアドバイスする。


情報提供:トラベルニュース社