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南オーストラリア州政観、富裕層を対象とした素材を紹介−販売支援も実施

  • 2008年8月4日
 南オーストラリア州政府観光局(SATC)は7月31日、日本旅行業協会(JATA)とカンタス航空(QF)の協賛でセミナーを開催し、富裕層やアクティブシニアを対象とした高級感のある新たな観光資源を紹介、質の高い商品造成を促した。昨年の南オーストラリア州への日本人訪問者数は1万5000人でと3 年連続で伸びているものの、昨年は初めて中国が日本を抜いて1位となった。SATC市場開発部長日本・アジア担当のマイケル・シーリガー氏は、「ラグジュアリーな素材が出てきており、マーケットが変化している。日本では富裕層をターゲットに期待したい」と述べ、訪問者数のボリュームを上げるのではなく滞在型で質の高い旅行商品の造成を促す考えだ。

 今回のセミナーでは、今年10月から12月に実施する予定の視察旅行にあわせ、新たな観光素材を紹介した。エアー半島では、一般観光客をターゲットとしたオーストラリアならではの自然を満喫できるコース、ガウラーレンジ国立公園での野生動物との出会いや、葉の化石がある塩湖やアシカと泳ぐツアーなど。カンガルー島はラグジュアリーマーケットを対象とした素材を集め、今年3月にオープンしたばかりで21室全てがラグジュアリースイートルームの「サザン・オーシャン・ロッジ」や、不思議な形状の岩「リマーカブルロックス」、好みのワインに合わせて料理を提供するレストランなどを紹介した。こうした内容は旅行会社向けのプロモーションとして、これらの素材を利用した商品造成を原則的に条件とし、帰国後にマーケティングプランを提出する。3コースあわせて10名程度の参加を予定しており、8月30日までの申込み。提出されたマーケティングプランの中から優良企画を選び、支援金の提供や販売支援のためのメディアへの露出で展開し、FAMツアーとその販売につなげる新たな取り組みを行う。


 さらに、アデレードが2つの大陸鉄道が交差する拠点であることから、鉄道と組み合わせた商品も紹介。アデレードとダーウィンを結ぶ「ザ・ガン」では新たにプラチナムクラスを24室設け、今年11月からトレインクルーズを8コース設定し経由地ごとにイベントなどを企画しているという。