神戸でホスピタリティセミナー 国際観光都市目指し

 国土交通省神戸運輸監理部はこのほど、神戸市中央区の神戸第2合同庁舎で「みなとまち神戸観光ホスピタリティセミナー」を開いた。神戸をアジアの中心的な国際観光都市にすることを目指し、市民レベルで観光客に対するホスピタリティへの理解を深めることがねらい。

 セミナーのテーマは「海外の国際観光都市」と「バリアフリー」。

 神戸海星女子学院大学の青木幹生教授は、パリを題材に、JTBパリ支店長時代の経験などから国際観光都市に必要なホスピタリティについて語った。その中で「ホスピタリティは人だけでなく、インフラを含めて行うべき」と指摘した。

 兵庫盲導犬協会の渡辺とし子さんは、目が不自由な人への手助けや盲導犬の接し方など、バリアフリーの観点での観光ホスピタリティについて話した。

 セミナーは、定期的な開催を予定しており今後1年間、数回開くという。1回目の今回は、神戸港周辺のホテルなど観光関係者ら約30人が参加したが、次回からはボランティアなどで観光に携わる一般市民にも参加を促していく。

 同監理部では訪日外国人観光客に対応するため、各国別の接客のポイントや観光案内の外国語会話、接客の成功事例などをまとめた「おもてなしハンドブック」を制作するなど取り組みを進めている。

 同監理部総務企画部企画課の伊藤政美課長は、参加者に「アジアを代表する国際観光都市を目指すには、官民あげての地域づくりが大切。今日が持続的な観光地づくりをしていくための第一歩です。いっしょに取り組んでいきましょう」と呼びかけていた。


情報提供:トラベルニュース社