“限界集落”の活用策は―鳥取県智頭町でシンポジウム

 鳥取県智頭町で7月27日、山村集落の活用を考えるシンポジウムが開催される。定住者が激減し廃村の恐れもあった、いわゆる限界集落を町が文化財、観光交流の場として再生を試みてきた10年間を検証し、今後も持続できうる保存活用策を探る。

 集落は、町の中心部から山を隔てて車で20分ほどの場所にある板井原集落。昭和40年代まで車道がなく、集落内は昔のままの地割で茅葺き屋根の民家といった景観が残っている。町では10年前から、集落の保存活用に取り組みはじめ、民家の修復や遊歩道整備など景観保全を行ってきた。古民家を改装した喫茶店、住民が自主的に始めた食事処など交流拠点もでき、町の観光資源の一つにもなった。その後、2004年には県の伝統的建造物群保存地区に指定された。

 シンポジウムでは、板井原集落の保存活用に当初から関わってきた岡山理科大学の江面嗣人教授や文化庁の林良彦さん、寺谷誠一郎町長らが今後の活用策と課題について話し合う。会場は、智頭町保健・医療・福祉センター。13時30分から始まる。

情報提供:トラベルニュース社