ハワイ体験レポートその21−フラワー、癒し、エコツアーなど、幅広い客層に対応
クアロア牧場で楽しむ大人旅
〜フラワー、癒し、エコツアーなど、幅広い客層に対応〜
オアフ島の東海岸に広がる500万坪の壮大な大地がクアロア牧場だ。『ジュラシックパーク』をはじめとする映画のロケ地として、また、日本では修学旅行や家族旅行の素材として有名な場所だが、「エコツアー」や「癒し」「ハイキング」「トロピカルフラワーの旅」などをキーワードに、シニアや母娘、OLなどFITがじっくり楽しめる旅行の要素が多い。今までとは別の視点から、この広大な大地の魅力を見直してみた。(取材:宮田麻未 写真:神尾明朗)
土地と歴史が育んだ、クアロアならではの“ここち良い”体験
クアロア牧場は600頭以上の牛が飼われている本格的な牧場であり、東京ドーム450倍という広大な敷地は、プライベートビーチから渓谷まで、変化に富んでいる。この恵まれた自然環境を保護しながら催行される、さまざまなアクティビティがクアロア牧場の醍醐味の一つ。乗馬や四輪バギー、大型ジープで行く「ジャングル・ジープツアー」などが人気だ。しかし、クアロア牧場の一番の魅力であるすばらしい自然環境をそのまま味わうとすれば、「ロハスな旅」や「癒しの旅」として十分にアピールできる。
クアロア牧場のある一帯は、古来、オアフ島で最も聖なる場所の一つとされてきた。この一帯は王族の住む所として、また王族にふさわしいトレーニングを受ける場所として、大切に護られ、今ではスピリチュアル・スポットともいわれている。そう聞いて、複雑に切り立った山並みや奥深い渓谷、澄み切った海を見ると、ここが聖なる場として大切にされてきた理由に納得する。そしてぜひ、自分の足で歩き、自然美を体感したくなる。
お勧めは「パリク展望ツアー」。パリクはクアロア牧場を囲む山の一つで、頂上の展望台付近から複雑に切り立った山並みや「チャイナマンズ・ハット」称される小島が浮かぶ海が見渡せる。周辺にはトロピカルフラワーや果樹など、目にも鮮やかな色彩が飛び込んでくる。クアロア牧場は「花の旅」のディスティネーションとしても見逃せない。特に雨季が終わった5月頃からプルメリアやブーゲンビリアなどの花々がいっせいに咲き誇るので、女性やシニア向けの素材として活用できる。また、モリイ・ガーデンと呼ばれる庭園にはハワイ自生の草花が集められており、そのカラフルな美しさはエコやロハス志向の旅行客に強いアピール力があるだろう。
そして、忘れてはならないのは、クアロア牧場の「風」のここち良さ。太平洋の真ん中にあるハワイは、世界の“どこからもかけ離れた場所”の一つで、クアロア牧場のあるオアフ島東海岸の海の向こうには、茫々たる海原が4000キロ以上も続く。その上を強い貿易風が一年中吹き、長い長い海上の旅を続けてすっかりピュアになった風を、オアフ島の東側を南北に走るコオラウ山脈が受け止める。クアロア牧場はこの山脈の裾野に広がっているため、この牧場で誰もが最初に体感するのが、しっとりとしているのにベタついた感じのしない「風」の清々しさなのだ。
純度の高い水分をたっぷり含んだ貿易風は、山脈にぶつかって雨となる。たいていは周囲を潤してすぐに通り過ぎ、後には美しい虹が残される。コオラウ山脈が深い緑につつまれ、トロピカルフラワーの咲くジャングルになっているのも、この風と雨のおかげだ。もちろん、雨が通り過ぎたあとの、素晴らしい太陽の輝きも忘れられない。
プライベートビーチで至福の朝を
トルマリンの宝石を溶かしたような静かな海と、真っ白な砂――。クアロア牧場のなかで「プライベートビーチ」は、あまり知られていないアクティビティだ。牧場の関係者以外には入れない静かな海岸で、椰子の木陰に吊したハンモックで一眠り。ビーチは東に面しているので、朝日が輝く午前中の方が、海の美しさを堪能できる。観光客で賑わうワイキキ周辺のビーチでは想像できないほど、豊かな時間が流れる。
海岸には野生の椰子の林やハイビスカスが咲き、まるでキャプテン・クックに発見される以前の古代のハワイがそのまま残されているような雰囲気だ。波の力を弱める石積みが作られているので、おだやかな海で泳ぐことができるのも嬉しい。ビーチバレーの設備を利用したり、海辺でバーベキューなども楽しいだろう。
海の美しさを満喫するには、カネオヘ湾のクルージングもおすすめ。真っ白な49人乗りのカタマランで、チャイナマンズ・ハットと呼ばれる可愛らしい島をめざしてのんびりと進んで行く。おだやかに打ち寄せる波に揺られていると、心も体もストレスからスッと解放される気分。貸し切りでウェディングやパーティなどの素材としても魅力的だ。
また、クアロア牧場のもう一つの魅力は食事。ワイキキからのパッケージツアーには、ビジターセンターのカフェテリアでのバイキング・ランチが含まれている。クアロア牧場の広大な敷地で、無農薬の天然芝を食べて成長したアンガス種の牛は、ビタミンEが豊富で脂肪も少なめとか。このビーフを使ったハンバーガーは、ローカルの人たちも一押しの人気メニュー。バイキングは、サラダからスープや肉、デザートまで種類も豊富で、質・量とも十分に満足できる。
・クアロア牧場 http://www.kualoa.com/jp/
〜フラワー、癒し、エコツアーなど、幅広い客層に対応〜
オアフ島の東海岸に広がる500万坪の壮大な大地がクアロア牧場だ。『ジュラシックパーク』をはじめとする映画のロケ地として、また、日本では修学旅行や家族旅行の素材として有名な場所だが、「エコツアー」や「癒し」「ハイキング」「トロピカルフラワーの旅」などをキーワードに、シニアや母娘、OLなどFITがじっくり楽しめる旅行の要素が多い。今までとは別の視点から、この広大な大地の魅力を見直してみた。(取材:宮田麻未 写真:神尾明朗)
土地と歴史が育んだ、クアロアならではの“ここち良い”体験
クアロア牧場は600頭以上の牛が飼われている本格的な牧場であり、東京ドーム450倍という広大な敷地は、プライベートビーチから渓谷まで、変化に富んでいる。この恵まれた自然環境を保護しながら催行される、さまざまなアクティビティがクアロア牧場の醍醐味の一つ。乗馬や四輪バギー、大型ジープで行く「ジャングル・ジープツアー」などが人気だ。しかし、クアロア牧場の一番の魅力であるすばらしい自然環境をそのまま味わうとすれば、「ロハスな旅」や「癒しの旅」として十分にアピールできる。
クアロア牧場のある一帯は、古来、オアフ島で最も聖なる場所の一つとされてきた。この一帯は王族の住む所として、また王族にふさわしいトレーニングを受ける場所として、大切に護られ、今ではスピリチュアル・スポットともいわれている。そう聞いて、複雑に切り立った山並みや奥深い渓谷、澄み切った海を見ると、ここが聖なる場として大切にされてきた理由に納得する。そしてぜひ、自分の足で歩き、自然美を体感したくなる。
お勧めは「パリク展望ツアー」。パリクはクアロア牧場を囲む山の一つで、頂上の展望台付近から複雑に切り立った山並みや「チャイナマンズ・ハット」称される小島が浮かぶ海が見渡せる。周辺にはトロピカルフラワーや果樹など、目にも鮮やかな色彩が飛び込んでくる。クアロア牧場は「花の旅」のディスティネーションとしても見逃せない。特に雨季が終わった5月頃からプルメリアやブーゲンビリアなどの花々がいっせいに咲き誇るので、女性やシニア向けの素材として活用できる。また、モリイ・ガーデンと呼ばれる庭園にはハワイ自生の草花が集められており、そのカラフルな美しさはエコやロハス志向の旅行客に強いアピール力があるだろう。
そして、忘れてはならないのは、クアロア牧場の「風」のここち良さ。太平洋の真ん中にあるハワイは、世界の“どこからもかけ離れた場所”の一つで、クアロア牧場のあるオアフ島東海岸の海の向こうには、茫々たる海原が4000キロ以上も続く。その上を強い貿易風が一年中吹き、長い長い海上の旅を続けてすっかりピュアになった風を、オアフ島の東側を南北に走るコオラウ山脈が受け止める。クアロア牧場はこの山脈の裾野に広がっているため、この牧場で誰もが最初に体感するのが、しっとりとしているのにベタついた感じのしない「風」の清々しさなのだ。
純度の高い水分をたっぷり含んだ貿易風は、山脈にぶつかって雨となる。たいていは周囲を潤してすぐに通り過ぎ、後には美しい虹が残される。コオラウ山脈が深い緑につつまれ、トロピカルフラワーの咲くジャングルになっているのも、この風と雨のおかげだ。もちろん、雨が通り過ぎたあとの、素晴らしい太陽の輝きも忘れられない。
プライベートビーチで至福の朝を
トルマリンの宝石を溶かしたような静かな海と、真っ白な砂――。クアロア牧場のなかで「プライベートビーチ」は、あまり知られていないアクティビティだ。牧場の関係者以外には入れない静かな海岸で、椰子の木陰に吊したハンモックで一眠り。ビーチは東に面しているので、朝日が輝く午前中の方が、海の美しさを堪能できる。観光客で賑わうワイキキ周辺のビーチでは想像できないほど、豊かな時間が流れる。
海岸には野生の椰子の林やハイビスカスが咲き、まるでキャプテン・クックに発見される以前の古代のハワイがそのまま残されているような雰囲気だ。波の力を弱める石積みが作られているので、おだやかな海で泳ぐことができるのも嬉しい。ビーチバレーの設備を利用したり、海辺でバーベキューなども楽しいだろう。
海の美しさを満喫するには、カネオヘ湾のクルージングもおすすめ。真っ白な49人乗りのカタマランで、チャイナマンズ・ハットと呼ばれる可愛らしい島をめざしてのんびりと進んで行く。おだやかに打ち寄せる波に揺られていると、心も体もストレスからスッと解放される気分。貸し切りでウェディングやパーティなどの素材としても魅力的だ。
また、クアロア牧場のもう一つの魅力は食事。ワイキキからのパッケージツアーには、ビジターセンターのカフェテリアでのバイキング・ランチが含まれている。クアロア牧場の広大な敷地で、無農薬の天然芝を食べて成長したアンガス種の牛は、ビタミンEが豊富で脂肪も少なめとか。このビーフを使ったハンバーガーは、ローカルの人たちも一押しの人気メニュー。バイキングは、サラダからスープや肉、デザートまで種類も豊富で、質・量とも十分に満足できる。
・クアロア牧場 http://www.kualoa.com/jp/