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ウィンザー、サミット後の海外客獲得の中核は食文化、和食中心に拡充

  • 2008年4月18日
 ザ・ウィンザー・ホテル洞爺リゾート&スパはサミット後の海外宿泊客の獲得を目的に、「食文化」を切り口に和食部門を強化する。従来の和食の基幹店であった「美山荘」との契約終了にあわせ、新しい基幹店として京都の料亭「嵐山吉兆」を招聘。従来のスペースから2倍に拡大し、同料亭の料理や優美な内装をホテルに再現したほか、同料亭の主人である徳岡邦夫氏も招き、徳岡氏自らが腕を振るうという。営業開始は7月11日で、予約は4月11日から受け付ける。このほか、「銀座久兵衛」を4月25日に新たにオープンするほか、従来の蕎麦処「達磨」はスペースを1.5倍に拡張し、11階を和食ゾーンとして展開。総改装費は10億円で、海外富裕客に日本のリゾートホテルならではの空間演出とライフスタイルを提案していく。

 同ホテルでは先ごろ、サミット後をにらみ、ヨーロッパに匹敵する文化レベルの向上をめざすとする2008年度の戦略を発表したところ。その中で食文化を担う料飲部門は、代表取締役の窪山哲雄社長が「具体的な施策の中核となる」と述べるほど重視している項目だ。和食以外でも、同ホテルで本格的にチーズを熟成させる「チーズ・プロジェクト」を始しており、現在は2名の職人がフランスで学んでいるという。窪山氏は「食と食文化の違いは、人が介在するかどうか」と説明し、「人があっても対話がなければ文化が生まれない」として、人材育成の強化も言及した。また、特に「嵐山吉兆」の徳岡氏に対して「新しい文化を築き、新マーケットを一緒に開拓したい」と期待を述べた。


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