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ラスベガス、2011年まで4万室増で受け入れ強化−多様な過ごし方に応える

  • 2008年2月22日
 ラスベガス観光局(LVCVA)、およびネバダ州政府観光局のミッション団が来日、MICEを中心とし、会議やアクティビティ、食、エンタテイメントなど個々のニーズに幅広く応えられるデスティネーションをアピールし、日本からの送客を訴えた。2007年のラスベガス訪問者数は3920万人と過去最高を記録、このうち日本人は約20万人であったという。LVCVAでは、今年の日本人訪問者数は、航空座席の関係からほぼ横ばいと見込んでいるものの、LVCVAディレクター・インターナショナル・マーケティングのラファエル・ビラヌエバ氏は「2011年、4300万人が目標」とし、この実現にむけ「海外からの訪問者のシェアを現在の12%から15%に高めたい」と意欲を示した。この目標は、2008年はホテル客室数が9000室の増加、今年から2011年までに新たに4万室が供給される予定で、受け入れ面の対応は充実するとの考え。さらに、「全米の客室平均稼働率が70%ほどのところ、ラスベガスは90%超を誇る」と、好調さをアピール。また、ホテルもマンダリン・オリエンタル、シャングリ・ラなど国際ブランドの進出が加速することから、デスティネーションとして客層の受け入れ幅が広がるという。

 こうした増加の成否は、リピーターの「ラスベガス」のイメージ。数年前であれば、「ラスベガスはカジノ、ギャンブルのデスティネーションという側面があった。今は、ラスベガスの収入は観光産業の50%程度で、もはやカジノだけの街ではない」という。アメリカでのブランド調査のランキングとして「ラスベガスは、グーグルに次ぐ2番目に認知度の高い『ブランド』で、世界でも訪問意欲の高いデスティネーション」であり、ラスベガスの新たな側面の紹介、そしてラスベガスの周辺の大自然を含み、豊富なアトラクションを継続して打ち出し、「今のラスベガスを伝えていく」。

 このデスティネーションの特徴を最大限に活用する方法のひとつがMICEマーケット。ビラヌエバ氏によると、会議に関しては好調だが、特にインセンティブを強化していきたいという。これは、1グループで規模が大きい場合でも、参加するグループの個々人のニーズに応えられる食やレストラン、多様なショー、アクティビティなど、個人の好みに合わせてケアできる素材が揃う。そして、他のデスティネーションとの最大の違いは、「これまでも日本人に対応したサービスを提供してきた実績から、質の高いサービスを提供できる」という。

 各ホテルでも、リノベーションやアップグレードがはかられているところ。ベラッジオは昨年12月、本館タワーのスイートルーム400室の改装を完了したほか、2008年4月には日本料理レストラン「イエローテール」の開業を予定。モンテカルロ・リゾート&カジノは、カジノの改装に力を入れ、カーペットや照明だけでなく掛け金を高額にしたマシン50台とプライベートラウンジなどを備えた。

 日本での今後の活動は、ラスベガス観光局、ネバダ州政府観光局日本・アジア地区代表の岡田恭輔氏は、「5月、7月にラスベガスを題材にした映画の公開があり、これを機にイベントなどを開催し、市場を喚起していきたい」と語り、これまで実施してきたカジノナイトの継続に加えた展開を計画しているという。