ハワイ、新マーケティング展開前に旅行会社に現地で体験を−JL主催FAMツアーで

現地8日、HTJのワークショップで、ハワイ・ツーリズム・オーソリティー(HTA)バイスプレジデントのデイビット・ウチヤマ氏、HTJディレクターの一倉隆氏などが、日本マーケットの現状と今後の取り組み、今年のキャンペーン方針などについて語った。ウチヤマ氏は、日本人訪問者の減少を率直に認めながらも、ハワイ各地で予定するスポーツ競技会、フェスティバルなどイベントをきっかけに回復を目指すとし、定番のルアウへの参加やフラレッスン体験だけでなく、地元の人々と共に活動するビーチの清掃ボランティア、段々畑のタロイモ収穫、ローカル素材のヘルシーな料理の堪能など、「体験」の多様化を積極的に提案していくと述べた。

▽ハワイでの過ごし方を具体的に提案する
HTJは、今年のマーケティングはシニア、ファミリー、ロマンスと3つのセグメントにターゲットを絞る。ファミリーは「母娘旅行」や「三世代旅行」など、きめ細かく、具体的な提案をしていく。また、レンタカーを利用するフライ&ドライブは、オアフ島でも15.9%にとどまっており、ゴルフを実際に体験する日本人は5%にすぎないなどとし、ハワイでの新しい楽しみ方を積極的に紹介していく。
HTJの「新しい楽しみ方」の提案は、滞在日数の増加や消費金額の増加につなげ、訪問者増だけでなく、全体の底上げを図るもの。さらに、ハワイコンベンションセンター10周年記念プロモーション、HTJのグループ・ボーナス・キャンペーンなど、旅行会社に関連したプロモーション、消費者向けのメディア露出、テレビCMの新作なども紹介、旅行会社の販売支援にも積極的に取り組むという。

JLが開催したワークショップは、実際に「羽田発チャーター便」を利用した感想、今後のツアー企画への反映の仕方、改善点など、12のテーブルに分かれてディスカッションを実施した。地域毎に分かれたテーブルにJLの関係者が一人ずつはいり、国内線到着から羽田空港国際線ロビーへの乗り継ぎの問題、深夜に出発するチャーター機内のサービスの必要性など、JL側から具体的な質問が旅行会社に向けられた。
チャーター便を利用した研修旅行は今回で2回目。昨年は、チャーター便を利用したツアーの企画案などがディスカッションの中心だった。今回は参加者に、羽田空港の国内線から国際線ターミナルに到着するまでの所要時間をはじめ、詳細な情報について回答を求め、JLは今後のサービス改善につなげていくねらい。そのほか、「深夜便でフルサイズの食事を出すべきか否か」、「着陸前の朝食はどのようなものが良いか」など、機内の具体的なサービスが討論の中心。参加者から、「夕食は済ませて来ている人が多く、ミールサービスよりも眠りたい」、「朝食はおかゆなどの方が食べやすい」、「食事よりも、機内やビーチでも使える簡単なスリッパ、サンダルなどノベルティをサービスしては?」という詳細な提案もあった。
