ハワイ州観光局、中部運休「非常に厳しい」−業界と連携して全体で底上げを

  • 2007年11月14日
 ハワイ州観光局(HTJ)ディレクターの一倉隆氏は、コンチネンタル航空(CO)が2008年4月からの運休を発表したことを受け、「ハワイとしてだけでなく、日本市場の海外旅行全体の落ち込みを底上げすることが必要」と述べ、海外旅行業界全体での取り組むべき課題との考えを示した。このうち、サーチャージについて「ファミリー需要が強いハワイには影響が大きい」とし、日本旅行業協会(JATA)をはじめ業界の考えを聞き、需要への影響が少ないあり方について訴えていきたいという。

 COの運休については、「(週1645席の減少は)非常に厳しい」と語り、「ユナイテッド航空(UA)の運休で需要が名古屋に流れ、10月は旅客数が二桁増と聞いていた矢先」と今回の決定に落胆を隠さない。ただし、HTJとして方針として掲げている2月から4月の訪問者数がやや少なくなるシーズンの集客を伸ばす活動を展開。北海道からの乗り継ぎもあったという発地も意識し、地方発として仁川など近隣国のハブ空港を経由する需要を喚起することで、訪問者数の減少を最小限に留める対策を練る。さらに、フライ&ドライブを提案し、滞在日数や消費額の増加で、経済波及効果の低減を最小限に留めたい考え。航空会社に対しては、ハワイ・ツーリズム・オーソリティ(HTA)と共に、中部空港への就航を直接的に働きかけていく。


▽旅行会社の反応と今後の方向性

 名鉄観光サービス海外旅行部によると、ハワイ方面の販売状況は「ピーク時を除き、平均的には前年比約30%減で推移。ハワイ離れが進んでいる、という印象だった」としている。ただ、「名古屋地区では『中部発の直行便』が絶対」といい、「今後はジャルウェイズ(JO)の直行便を売ることになる。平日はいいが、ピーク時が(座席確保で)難しい」局面がありそう。このため、商品数は維持したいという意向はあるが、「縮小も視野に入れざるを得ない」という。


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