ケニア、エコや文化も含む魅力を打ち出す−動物観察に加えた目的を提供

  • 2007年9月6日
 ケニア共和国大使館とカタール航空(QR)はこのほど、ケニア旅行セミナーを開催、野生動物などこれまでのイメージで伝えてきたポイントに加え、エコや世界遺産を切り口とした文化面も加えた「カルチャーサファリ」を打ち出していく。ケニアへの日本人訪問者数は、2006年は05年比2%増の1万4655人。約7割超が観光目的で、このうち90%以上がマサイマラ、マンボセリ、レイクナクルなど主要な国立公園に滞在し野生動物を見る目的がほとんどだ。このため国立公園内や周辺の宿泊施設の予約が取り難い側面があり、新たな素材やテーマをアピールし、日本人訪問者の増加につなげたい考え。

 カルチャーサファリの「サファリ」は、スワヒリ語で「旅」を意味しており、いわゆる動物観察を意味する言葉ではない。そのため、カルチャーサファリは、環境、コミュニティの保護などを通じ、世界遺産などに着目しながら持続可能な旅行をめざすものだ。デスティネーションとしては、民族が独自の文化をいまだに保持し、自然と共存した生活を送るライキピア、ビーチやスワヒリ文化の発祥地というラム島での滞在を加え、今後の旅行商品造成につなげてもらいたい考え。なお、カルチャーサファリに関する業界向け日本語ブローシャーを作成しており、研修旅行やJATA世界旅行博などでも広くアピールするという。

 デニス・アウォリ特命全権大使は「この数年、ホテルやロッジ、航空路などが非常に進化している。ケニアは世界最大の野生動物が住み、訪れる人々が暖かく向かえている。政府としても観光を重視し、環境保全、スポーツ、会議などの施策を講じており、ぜひ訪れて欲しい」とコメント。QR日本支社長のジャレット・リー氏も「スカイトラックス社の各部門の評価が高く、利便性も良い。デイリー運航の関西路線を利用して、ケニアへの商品を造成して欲しい」とアピールしている。