JATA、政府アウトバウンド施策で網羅できない重要地域をプロモーションへ

  • 2007年6月19日
 日本旅行業協会(JATA)事務局長の石山醇氏は、政府が主導するアウトバウンドの戦略と呼応して、JATAとしても戦略的にデスティネーションのプロモーションを積極的に取り組む考えを示した。6月18日に開催されたハワイ州知事と旅行業界の懇談会「フォーカス・グループ・セッション」において、JATAの取組みを説明した。

 石山氏は「(出国日本人)数は大事だ。だが、それだけでは無く、旅行者の満足度や質を図る基準、経済効果とあわせ、3つの指標を重視していく」と語り、量的拡大に一辺倒であった時代から、複数の軸をもち、特に質を重視した転換を進めていることを強調した。この中で、国土交通省などが取りまとめているアウトバウンド施策では中央アジア、アフリカ、中南米などを念頭に検討しているが、JATAとしては旅行業界にとって重要なハワイをはじめ、このところ訪問者数の伸びが良くないデスティネーションを含め、着実にアウトバウンドの需要喚起に取り組んでいくという。これにより、政府の進めるデスティネーションで予算化しにくいものの、日本人訪問者の多いエリアをカバーすることで、日本市場の海外旅行の需要喚起を盛り上げたい考えだ。


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