関空、18年決算は過去最高の純益を確保、直営事業等で収益増に

  • 2007年5月15日
 関西国際空港によると、平成18年度連結決算は営業収益1.1%増の1057億円、営業利益13.1%増の257億800万円、経常利益36.4%増の126億700万円、当期純損益は98億2000万円となった。これにより、政府補給金90億円を抜いた最終損益でも黒字を確保したこととなり、これまで重視してきた経常黒字から最終損益でも黒字を計上する体制となった。

 ただし、関空はこれまでの社債、および長期借入金の借り換えなどを急いできたが、今期も社債は1963億6900万円、長期借入金は237億8100万円とそれぞれ減額してきており、こうした点でも継続した取り組みが望まれる。

 航空系収入は平成17年の国際線は1日あたり99.0便、国内線55.2便のところ、今年度は国際線で101.2便、国内線は58.4便とそれぞれ増加。ただし各種営業政策等により、0.6%減の463億6700万円と昨年を維持する程度。一方、非航空系収入である土地建物貸付量、直営事業収入等が2.5%増の593億6900万円。営業費用でも2.2%減の800億2900万円とし、特に施設運営面での経費削減が効き、営業利益の13%増につながった。


▽2本目滑走路の追い風−アジアゲートウェイ構想

 関空は8月2日、2本目の滑走路の供用開始で完全24時間化が実現される。政府のアジアゲートウェイ構想において、「24時間運用」に期待が高まるところだが、関空では「中部と共にアジアへ近い位置にあり、最大限活用していきたい」として、意欲を見せており、2本目の滑走路で弾みをつけたいところだ。