JTB団塊世代調査、約半数が退職旅行に前向き−男女で求める体験に違いも

  • 2007年3月15日
 ジェイティービーは1946年から50年生まれの約1万人の団塊世代を対象に、今後の旅行計画などを調査、これによると50.2%が退職記念旅行に前向きで、今後の旅行スタイルはゆっくりとした形態を望んでいることが明らかになった。

 退職記念旅行では調査した2396名のうち、「すでに実施した」が10.7%、「計画中」が4.5%、「する予定」が35.0%、「わからない」の26.1%、「思わない」の10.7%、「しなかった」の11.7%となり、前向き派が50%を越えた。計画中など今後の需要に結びつく需要は約40%で、「わからない」の回答を前向きにしていく商品の展開や提案が今後は鍵となりそう。

 この退職記念の旅行は配偶者と共に行くことを希望する人が93.8%となり、ついで娘という回答の10.1%を圧倒的に引き離している。これは夫婦水入らずで第2の人生を確認する機会と捉えているもの。また、旅行先としては男女共に第1位がヨーロッパ、第2位が北海道。第3位以降は男女で拮抗しているが、ハワイ、沖縄、オーストラリア・ニュージーランド、九州などが挙がる。JTBではポイントとして、これまで行けなかった場所、思い出の場所、憧れの場所などが選定基準と分析している。なお、旅行費用は平均29万6000円で、もっとも多い回答は31万円から50万円の17.6%で、ついで21万円から30万円の17.2%、6万円から10万円の14.6%と続く。

 60歳以降の旅行についても調査しており、男性、女性ともに添乗員付きの余裕のある行程に人気が集まったが、女性は51.3%、男性が38.2%とやや開きが出ている。2位、3位は、男女ともに「自分で手配し自分で動く」、「マイカーやレンタカーで動き回る」があり、自らの意思で自由に旅をしたい意欲が現れている。

 また、海外旅行で体験したいことについては、男女共に美術館や博物館で長時間を過ごすが最も多く、2位、3位は男性と女性で入れ替わるものの「豪華なホテルに泊まる」(男:2位、21.5%/女:3位、27.9%)、「本場のエンタテイメントを楽しむ」(男:3位、20.5%/女:2位、29.0%)が続いた。ただし、4位以下は男女で旅行中に求める体験の違いが現れてくる。例えば男性の6位では「自分で大陸横断」が15.1%と高いが、女性は12項目中の最下位で5.2%、逆に女性に人気がある体験は4位の「本場のオペラやコンサートやバレエ」が25.1%で、男性は9位の13.8%となっている。