2006年出国者数は史上2位の1753万人−訪日は史上初の700万人

出国者数の方面別は、韓国旅行は円安ウォン高、韓流ブームの落ち着きなどの要因で年間を通じて低調に推移。一方、中国はデモの反動で回復、需要も増加。そのほか、台湾へはインセンティブ旅行が好調に推移し、緩やかな伸びを示した。そのほか、タイは9月のクーデター、その後の戒厳令で旅行手控えが発生。インドネシアは5月、7月の地震と津波の影響で需要が縮小。北米方面では、日米間の航空便の縮小に伴う年間を通じ低迷、カナダも低調であった。
英国はテロ未遂事件、フランスはデモ発生とマイナス要因があった一方、ドイツへはFIFAワールドカップドイツ大会開催時に観戦者や大会関係者などの旅行需要が発生し、堅調。また、オーストラリア、グアムは低調、北マリアナ諸島では05年10月の航空便減便の影響を受けて伸び悩んだ。
▽訪日外客数は史上初の700万人台

中村理事長は2007年の訪日外客数の800万人という冬柴大臣の目標言及については、「高い目標」としたものの、約9%程度の伸びを確保し、安倍首相の施政方針演説にも言及された2010年1000万人の目標に向けて今年度の数値目標を達成していく強い決意を見せる。方面別の取り組みとしては、「今後は韓国、台湾からの大きな伸びより、中国が期待」とし、政府が取り組んでいる査証施策に連携し、引き続きJNTO事務所を通じてPRを展開していく考えを示した。