「高級旅館に絞ったことが結果的に成功」:一休.com・森社長

  • 2006年9月22日
 JATA国際観光会議でブランディングをテーマに議論、eマーケティングの事例として紹介された一休.com代表取締役社長の森正文氏は、旧来の旅行会社が旅館に対する在庫の取扱いがビジネスの原点、宿泊施設が喜び、かつ少人数で可能なビジネスが現在の形に発展したことを語った。

 「売れる日をうり、売れない日は2日前に返す」という旅館側からの不満を紹介、森氏が携わってきたこれまでのビジネスから施設側が喜んでいない旅行業であること、規模の小さい旅館は大手旅行会社が入っていないことなどから、ビジネスチャンスを見出したという。訪れる旅館で「○○はけしからん」という言葉を聴いたことで、旅館/販売側の双方がメリットを見出すことが一休のビジネスでの重要なポイント。

 現在の一休のコミッションは8%、平均で7.3%ほど。旅行業は在庫ないというが、JTBを例に上げ、支店の展開でも維持、廃止するにも費用がかかることを指摘し、これに対する一休は事務所だけの費用と身軽さをアピール。
 今後の事業拡大については、「ダイナミックパッケージなどはシステムの構築に費用がかかりすぎる」とし、高級ホテル・旅館予約サイトとして成長している中で、営業スタッフが少ない中で実現した新たなサービスとして高級レストラン予約を上げ、効率性の重視したビジネス展開を強調した。