ネット旅行サイトは群雄割拠、サービス強化・本業の商品で競争激化か、7月のネット視聴率調査から
インターネットの「視聴率調査」を実施するネットレイティングスは、夏の旅行シーズンとなる7月の利用動向調査を公表した。これによると、旅行サイトについては利用者数の多い順でYahoo！トラベル、楽天トラベル、じゃらんが400万人台で拮抗、次いでジェイティービーが321万人、日本旅行が153万人となった。なお、旅行サイト、地図、Yahoo！路線などの輸送・乗換案内サイト、航空会社、観光地を合わせた旅行関連全体の利用者、前年同月比16.2％増の2378万人。ネットレイティングスによると、国内インターネット利用者全体の55％を占め、前年から利用者数で330万人増と市場は着実に増加しているという。
また、関連サイトのうち、地図では「Google Maps」が283.5％増の216万人が利用。地図サイトとしてはYahoo！地図情報が29％増の861万人と伸び、利用者は着実に右肩上がりだが、Googleの地図とサテライトを組み合わせたサービスが急速な浸透度合いも興味深いところ。「Google Maps」は海外・国内共に消費者が利用でき、衛星写真を組み合わせたサービスは、今後の消費者の利用・趣向の動向が注目されるとともに、業界側でも利用を考えたいところだ。
楽天トラベルではこの結果について、「レジャー部門の強化がユーザーに浸透したのでは」としている。楽天トラベルは昨年、宿泊施設に対しての契約問題を収め、従来からのビジネス需要に加えてレジャー部門の強化を進めていたところ。2004年はアクセスには伸び悩みがあった模様だが、2005年は順調に伸びており、さらに今年はこれに上乗せをしたようだ。楽天トラベルでは「楽天ANAトラベルオンラインでは、『足』と『宿泊』を一体として提供でき、さらに利用者の増加に期待したい」ともいう。
これに対して、リアル店舗も展開する中では最も伸びたのはJTB。ネットレイティングスでは「いよいよ本業で断トツの企業が、ネットでも本気を出してきたのでは」との見方。JTBグループのサイトを運営するi.JTBによると、これまでのイメージ展開から宿泊を中心とした商品への誘導、5月から開始した無料メールマガジンによる消費者へのアプローチで、サイト利用者のリピーター化等で、利用者の増加につながったとの見方だ。機能としても、簡単検索の利用者が増えているほか、国内宿泊商品でも増販につながっているという。
昨年6月には航空券付き宿泊プラン、今年2月にはJR券付き宿泊プラン、2007年春を目処に、海外旅行のダイナミック・パッケージ展開を予定し、「足＋宿泊」の旅行商品の提供も進んでいる。今後は、従来は支店を訪れていた顧客のアクセスだけでなく、ダイナミック・パッケージの投入で新たな利用者層の増加にも期待が高まる。
旅行商品として、パッケージ化する商品をインターネット上で価格を変動させながら展開することで利用者を伸ばす2社に対して、ネットの雄であるヤフーが展開する「Yahoo！トラベル」は0.9％減の413万人。同じく400万人を集めるじゃらんも8.9％減となり、JTBを含め上位4社は群雄割拠の様相を呈してきている。その中でも、ヤフーなどの「広告型」と、楽天トラベル・JTBの「商品提供型」で、今後の消費者の趣向・動向が分かれていくかも注目される。
また、日本旅行、近畿日本ツーリスト、阪急交通社に対して、一休、フォートラベル、ゆこゆこネットなどは利用者の増加が良く、中でもゆこゆこネットは38％増の82万人と急上昇をしており、サイトの機能向上や使い勝手の面で競争がしばらくつづきそう。
なお、航空会社では日本航空、全日空はそれぞれ15％増、14％増と利用者数を伸ばした。ただし、昨年8月からの12ヶ月間について、両社の利用者数はJLが8回、NHが4回、上回っている。ただし、今年に入りNHが4回、利用者数が多くなっており、利用者数の争いは激化しているところだ。
▽ネットレイティングス公表の7月の利用者
＜旅行関連全体＞ 2378万人／331.1万人増／16.2％増
＜旅行情報全般＞
Yahoo!トラベル（travel.yahoo.co.jp他）／413.2万人／3.7万人減／0.9％減
楽天トラベル（travel.raluten.co.jp他）／402.5万人／115.2万人増／40.1％増
じゃらん（jalan.net）／402.5万人／39.1万人減／8.9％減
JTB（jtb.co.jp）／321.2万人／82.8万人増／34.7％増
日本旅行（nta.co.jp+yadoplaza.com）／153.9万人／4.4万人増／2.9％増
一休.com（ikyu.com）／110.6万人／10.1万人増／10.0％増
るるぶ.com（rurubu.com）／109.6万人／41.1万人増／60.0％増
近畿日本ツーリスト（knt.co.jp）／101万人／0.5万人増／0.5％増
阪急交通社（hankyu-travel.com）／99.4万人／9.8万人減／9.0％減
フォートラベル（4travel.jp）／92.5万人／8.4万人増／10.0％増
ゆこゆこネット（yukoyuko.net）／82.3万人／22.5万人増／37.6％増
＜地図＞
Yahoo!地図情報（map.yahoo.co.jp他）／861.1万人／192.4万人増／28.8％増
Mapion（mapion.co.jp）／543.6万人／113.2万人増／26.3％増
MapFanWeb（mapfan.com）／333.5万人／48.8万人増／17.1％増
GoogleMaps（maps.google.co.jp他）／215.9万人／159.6万人増／283.5％増
ドラなび（nexco.ne.jp、hinavi.jp）／150.2万人／-／-
goo地図（map.goo.ne.jp）／124万人／40.4万人増／48.3％増
＜陸上輸送･乗換案内＞
Yahoo!路線情報（transit.yahoo.co.jp）／528.6万人／71.4万人増／15.6％増
JR東日本（jreast.co.jp他）／213.3万人／40.4万人増／23.4％増
JR西日本（westjr.co.jp他）／167.8万人／3.7万人増／28.3％増
駅探（ekitan.com）／141.1万人／23.7万人増／20.2％増
えきから時刻表（ekikara.jp）／126.7万人／32.2万人増／34.1％増
日本道路交通情報センター（jartic.or.jp）／98.3万人／23.8万人増／31.9％増
Yahoo!道路交通情報（radway.yahoo.co.jp）／97.3万人／19.7万人増／25.4％増
＜エアライン＞
日本航空（jal.co.jp）／283.3万人／37.6万人増／15.3％増
全日空（ana.co.jp）／250.2万人／30万人増／13.6％増
＜観光地＞
東京ディズニーリゾート（tokyodisneyresort.co.jp）／122.4万人／8.9万人増／7.8％増
ユニバーサル・スタジオ･ジャパン（usj.co.jp）／51.8万人／18.4万人増／55.1％増
東京ドームシティ（tokyo-dome.co.jp）／35.8万人／5.5万人増／18.2％増
また、関連サイトのうち、地図では「Google Maps」が283.5％増の216万人が利用。地図サイトとしてはYahoo！地図情報が29％増の861万人と伸び、利用者は着実に右肩上がりだが、Googleの地図とサテライトを組み合わせたサービスが急速な浸透度合いも興味深いところ。「Google Maps」は海外・国内共に消費者が利用でき、衛星写真を組み合わせたサービスは、今後の消費者の利用・趣向の動向が注目されるとともに、業界側でも利用を考えたいところだ。
楽天トラベルではこの結果について、「レジャー部門の強化がユーザーに浸透したのでは」としている。楽天トラベルは昨年、宿泊施設に対しての契約問題を収め、従来からのビジネス需要に加えてレジャー部門の強化を進めていたところ。2004年はアクセスには伸び悩みがあった模様だが、2005年は順調に伸びており、さらに今年はこれに上乗せをしたようだ。楽天トラベルでは「楽天ANAトラベルオンラインでは、『足』と『宿泊』を一体として提供でき、さらに利用者の増加に期待したい」ともいう。
これに対して、リアル店舗も展開する中では最も伸びたのはJTB。ネットレイティングスでは「いよいよ本業で断トツの企業が、ネットでも本気を出してきたのでは」との見方。JTBグループのサイトを運営するi.JTBによると、これまでのイメージ展開から宿泊を中心とした商品への誘導、5月から開始した無料メールマガジンによる消費者へのアプローチで、サイト利用者のリピーター化等で、利用者の増加につながったとの見方だ。機能としても、簡単検索の利用者が増えているほか、国内宿泊商品でも増販につながっているという。
昨年6月には航空券付き宿泊プラン、今年2月にはJR券付き宿泊プラン、2007年春を目処に、海外旅行のダイナミック・パッケージ展開を予定し、「足＋宿泊」の旅行商品の提供も進んでいる。今後は、従来は支店を訪れていた顧客のアクセスだけでなく、ダイナミック・パッケージの投入で新たな利用者層の増加にも期待が高まる。
旅行商品として、パッケージ化する商品をインターネット上で価格を変動させながら展開することで利用者を伸ばす2社に対して、ネットの雄であるヤフーが展開する「Yahoo！トラベル」は0.9％減の413万人。同じく400万人を集めるじゃらんも8.9％減となり、JTBを含め上位4社は群雄割拠の様相を呈してきている。その中でも、ヤフーなどの「広告型」と、楽天トラベル・JTBの「商品提供型」で、今後の消費者の趣向・動向が分かれていくかも注目される。
また、日本旅行、近畿日本ツーリスト、阪急交通社に対して、一休、フォートラベル、ゆこゆこネットなどは利用者の増加が良く、中でもゆこゆこネットは38％増の82万人と急上昇をしており、サイトの機能向上や使い勝手の面で競争がしばらくつづきそう。
なお、航空会社では日本航空、全日空はそれぞれ15％増、14％増と利用者数を伸ばした。ただし、昨年8月からの12ヶ月間について、両社の利用者数はJLが8回、NHが4回、上回っている。ただし、今年に入りNHが4回、利用者数が多くなっており、利用者数の争いは激化しているところだ。
▽ネットレイティングス公表の7月の利用者
＜旅行関連全体＞ 2378万人／331.1万人増／16.2％増
＜旅行情報全般＞
Yahoo!トラベル（travel.yahoo.co.jp他）／413.2万人／3.7万人減／0.9％減
楽天トラベル（travel.raluten.co.jp他）／402.5万人／115.2万人増／40.1％増
じゃらん（jalan.net）／402.5万人／39.1万人減／8.9％減
JTB（jtb.co.jp）／321.2万人／82.8万人増／34.7％増
日本旅行（nta.co.jp+yadoplaza.com）／153.9万人／4.4万人増／2.9％増
一休.com（ikyu.com）／110.6万人／10.1万人増／10.0％増
るるぶ.com（rurubu.com）／109.6万人／41.1万人増／60.0％増
近畿日本ツーリスト（knt.co.jp）／101万人／0.5万人増／0.5％増
阪急交通社（hankyu-travel.com）／99.4万人／9.8万人減／9.0％減
フォートラベル（4travel.jp）／92.5万人／8.4万人増／10.0％増
ゆこゆこネット（yukoyuko.net）／82.3万人／22.5万人増／37.6％増
＜地図＞
Yahoo!地図情報（map.yahoo.co.jp他）／861.1万人／192.4万人増／28.8％増
Mapion（mapion.co.jp）／543.6万人／113.2万人増／26.3％増
MapFanWeb（mapfan.com）／333.5万人／48.8万人増／17.1％増
GoogleMaps（maps.google.co.jp他）／215.9万人／159.6万人増／283.5％増
ドラなび（nexco.ne.jp、hinavi.jp）／150.2万人／-／-
goo地図（map.goo.ne.jp）／124万人／40.4万人増／48.3％増
＜陸上輸送･乗換案内＞
Yahoo!路線情報（transit.yahoo.co.jp）／528.6万人／71.4万人増／15.6％増
JR東日本（jreast.co.jp他）／213.3万人／40.4万人増／23.4％増
JR西日本（westjr.co.jp他）／167.8万人／3.7万人増／28.3％増
駅探（ekitan.com）／141.1万人／23.7万人増／20.2％増
えきから時刻表（ekikara.jp）／126.7万人／32.2万人増／34.1％増
日本道路交通情報センター（jartic.or.jp）／98.3万人／23.8万人増／31.9％増
Yahoo!道路交通情報（radway.yahoo.co.jp）／97.3万人／19.7万人増／25.4％増
＜エアライン＞
日本航空（jal.co.jp）／283.3万人／37.6万人増／15.3％増
全日空（ana.co.jp）／250.2万人／30万人増／13.6％増
＜観光地＞
東京ディズニーリゾート（tokyodisneyresort.co.jp）／122.4万人／8.9万人増／7.8％増
ユニバーサル・スタジオ･ジャパン（usj.co.jp）／51.8万人／18.4万人増／55.1％増
東京ドームシティ（tokyo-dome.co.jp）／35.8万人／5.5万人増／18.2％増