
エミレーツ航空(EK)会長兼CEOのシェイク・アハメッド・ビン・ザイード・アルマクトゥーム氏が6月1日の中部/ドバイ線の就航便を利用して来日、今回の新路線の開設を機に今後の日本マーケットへの取り組みについて説明した。シェイク・アハメッド氏は、「今回の中部/ドバイ線の開設は重要市場の一つに掲げる日本市場へのコミットメントを示す」と語り、「愛知県は日本における発展のハブ、世界的なブランドをもつ製造業のハブでもある。エミレーツ航空は中部国際空港への乗り入れでドバイをハブにした57ヶ国、84都市をカバーする。日本の製造業の発展にも活躍できるのではないか」と日本と中東地域一帯の関係強化に期待を示した。

また、シェイク・アハメッド氏は、「観光拡大が進むことを確信している」と述べ、年間650万人訪れる外国人訪問者を近い将来1500万人まで成長すると見込んでおり、活発に進むホテル建設、ゴルフ場開発の取り組みを紹介。日本市場に関しては、今回の中部路線の開設で毎年8万人以上の訪問者を予想。また、EKは成田空港の2009年の滑走路延長、増枠を機に乗り入れを検討しているが、成田就航後も大阪、名古屋、成田の3路線を運航することを断言した。また、「2009年頃には、乗り入れ路線を増やせるよう、日本の当局と話していきたい」と語り、さらなる路線拡充に意欲を示した。

会見の席上、ゲストスピーカーとして参加した中部国際空港社長の平野幸久氏は、2004年9月にドバイを訪問、ドバイの大規模リゾートなど観光、ビジネスの両面で発展する場を目の当たりにし、日本/ドバイ間に「太い交流のパイプができあがると確信した」と当時の印象を紹介。「中部空港で初めて、中東への直行便の就航という待望の路線開設に対し、光栄に思う」と感謝の意を表し、中東、および乗り継ぎ利便が良いアフリカ方面へのアクセス向上による日本と中東、アフリカ方面との交流の活発化に期待した。さらに、「今後の両地域の発展のため、中部地域の自治体、経済界と共に全面的に協力する」と述べ、今年9月に中部経済連合会が訪問、平野社長も参加することを明らかにした。