フィリピン、2010年に日本人訪問者数100万人を目標に設定、積極的プロモーション展開

  • 2006年5月29日
 フィリピン政府観光省(DOT)長官のジョセフ・エース・デュラノ氏がこのほどビジネス・ミッション団を率いて来日、東京のセミナーにおいて現況と今後の目標を達成するための施策などを語った。
 昨年の日本人訪問者数は前年比8.7%増の41万5456人。2年連続の増加する基調から、DOTでは2010年までに日本人訪問者数を100万人まで伸ばす目標を設定している。これは全世界からの訪問者数500万人のうち、25%を占める訪問者を日本に期待しているもの。
 目標を達成にむけ、昨年DOTが行った日本の市場調査に基づき、改めてターゲット層を自立した若い女性、ダイバー、シニア層と設定。現在、展開するキャンペーンなどを通じて、適切なターゲット層に向けて積極的なプロモーションを展開する。

 キャンペーンでは若い女性層について、2月から開始しているキャンペーンを続行。フィリピンはヘルスとウェルネスに最適なデスティネーションとして打ち出す。ダイバーに対しても350ヶ所超のダイビングスポットがあることを積極的に紹介していく予定。日本のダイバー人口は300万人、日本の海外旅行者全体の6%がダイバーであり、今後の積極的な誘致ターゲットとして有望という考え。
 また、シニア層に対しては、生活費の安さ、年中温暖な気候、ローカル食のある料理、地域社会に溶け込むボランティア活動に携わりやすいことを挙げ、ロングステイを提案していく。ただし、デュラノ氏は「シニア層に対しては、段階的なアプローチが必要」と語り、潜在需要の高いターゲット層であるが、実際に浸透するには多少の時間が必要という考え。

 なお、現在展開する「ココドコ?」キャンペーンでは、今後、日本市場で認知度が低いマニラとセブ以外の島々にも焦点を当てていく。パッケージ商品については、「ビーチだけに焦点を当てたものではなく、世界遺産や文化的側面など、新しい魅力が加わった商品造成に期待する」などとデュラノ氏は語り、日本からの100万人誘致の目標達成に向けて、パッケージ商品の多様化を促した。