モンゴル、建国800周年で騎馬隊イベントを開催、世界から観光客を誘致

  • 2006年3月30日
 モンゴルは今年、建国800周年を記念し、モンゴル政府主催でチンギス・ハーンの騎馬隊を再現するイベント「チンギス・ハーン800年目の帰還〜ユーラシアの祝祭〜」を7月10日から8月31日の約2ヶ月間、合計30回の騎馬隊によるショーを開催する。来日中のモンゴル国首相のミエーゴムビン・エンフホルド氏が出席し、発表した。エンフホルド首相は28日に小泉首相とも会談、この席上で今年4月1日から12月31日までの9ヶ月間、モンゴルに渡航する日本人に対して短期査証を免除する方針を決定したことを表明、29日の会見においても査証免除の施策で「建国記念のイベントに多くの日本人に来て頂きたい」として、観光客の誘致に期待を示した。

 イベントの開催にあたり、日本側ではモンゴル800周年記念祭実行委員会を立ち上げ、名誉顧問に元首相の海部俊樹氏、特別顧問に作家の堺屋太一氏、運営委員長にエイチ・アイ・エス取締役会長の澤田秀雄氏、運営副委員長に電通常務取締役の森隆一氏、運営委員に伊藤忠マネジメントコンサルティング代表取締役社長の辻順一氏、同じく運営委員にモンゴル国首相顧問でジュルチン・モンゴル・ナーダム社会長のT.バートルサイハン氏が名を連ねる。

 騎馬隊イベントの構想を立案した堺屋氏は、数年前から、チンギス・ハーンが率いた騎馬軍団を再現し呼び物にしたいと構想。モンゴルで実施することについても、大草原は800年前とほとんど変わらないこと、可能な限り史実に忠実な凱旋シーンの再現、1000頭規模のパレードは世界中を見渡しても可能な国はない、などの理由から利点を強調。実行委員となる各氏に対し、協賛を得て実現にこぎつけたという。
 さらに、この騎馬隊は13世紀当時の服装をはじめ、騎馬軍団の動き方、武器としての投石器なども忠実に再現。また、世界帝国を実現したモンゴル帝国の雰囲気を出すポイントとして、中国から中央アジア、トルコなど、様々な民族が従軍したことを表現するという。実際のイベントでは500騎規模で観客との一体感を盛り上げる。

 なお、騎馬イベントは7月13日から8月31日の期間、合計30回の開催を予定しており、ショータイムは午後4時から午後6時まで。会場はウランバートル市内から車で約45分ほどの中央県サレグレン郡トゥグリク村。観客席は3000席を予定しており、期間中の世界各国からのイベントへの訪問者を6万人、日本人訪問者については7000人を目標とする。
 イベント観覧のチケット販売は旅行会社を通じて行う。なお、エイチ・アイ・エス、風の旅行社、ジャパンネットワークツアーなど日本航空(JL)のチャーター便を利用し、イベントを組み込んだ商品を設定している。