オリエント・エクスプレス、CRSコード取得で販路拡大、豪2ホテルが好調

  • 2006年3月16日
 オリエント・エクスプレス・ホテルズ・トレイン&クルーズは日本市場での販売促進活動を積極化する。オリエンタル・エキスプレス営業統括副社長のディビット・ウィリアムズ氏によると、同社のヨーロッパ、オーストラリアでホテルや鉄道など、日本市場の売上シェアは5%ほど。ウィリアムズ氏は2007年末までに、現在の取扱人数の倍とする目標を掲げており、特に全世界に展開する50軒のホテルへの誘客を進める。同氏は今後の方針として、初めて日本語のダイレクトリー7000部を作成、8月を目処にGDSを整備、年末までに日本語サイトを作成、旅行会社が利用するサイトでの予約機能を加える、などを語った。
 なお、CRSコードは「OE」となる。東京では3月15日、オリエンタル・エキスプレス・ホテルグループに傘下の世界7ヶ国、13軒のホテル担当者が来日し、ワークショップを開催。旅行会社を対象に最新情報の提供と、活発な商談を行った。日本語版ディレクトリの希望者は、オリエント・エクスプレス・ホテルズ・ジャパンに問い合わせのこと。


 同社ホテルグループの中でも、日本人に好評なホテルはオーストラリア・シドニーの「ジ・オブザーバトリー・ホテル」、ブルーマウンテンの「リリアンフェルズ」の2軒。来日したオリエント・エクスプレス・ホテルズ・トレイン&クルーズ、リージョナル・ディレクター・セールス&マーケティングのジュリアン・ハッガー氏によると、オブザーバトリーの宿泊客は、20%がアメリカ、同じく20%がイギリス、10%ほどが日本。リリアンフェルズは、シドニーからのオーストラリア人宿泊客がメインで、15%がイギリス、アメリカが10%、次に日本となる。ハッガー氏は、日本市場の動向について「オブザーバトリーは04年比で20%増、リリアンフェルズは10%増」と好調さをアピールする。
 両ホテルは日本人宿泊者の増加を目指し、「エクスペリエンス・シドニー・アンド・ザ・ブルーマウンテン・パッケージプラン」を設定。アメリカ人、イギリス人向けに設定していた宿泊パッケージを日本人向けにアレンジした。これは、シドニーに2連泊、ブルーマウンテンに1泊と旅程を短めにして、日本人向きにしたもの。客室のアップグレード・サービスをはじめ、シドニー/ブルーマウンテン間の送迎、朝食も含む。送迎は宿泊日の3日前までに予約すれば無料で日本人ガイドを付ける特典も用意、車種はBMWなどの高級車、または4WDを選択可能。4WDを選んだ場合は、カンガルー見学などのエコツアーを楽しみながらホテルに向かうことができる。ターゲットは主に、ハネムーナーや熟年層とし、日本人シェアが現在5%のところ、2年以内に全体の20%にまで引き上げたい考え。


 ジ・オブザーバトリー・ホテル、リリアンフェルズは5ツ星ホテルに属すラグジュアリー・ホテル。ジ・オブザーバトリー・ホテルは、シドニーの高級住宅街の高台に位置する伝統ある高級ホテル。客室数はスイート20室を含む全100室。日本人の有名シェフ、犬飼春信氏が手掛けるレストラン「ガリレオ」をはじめ、アボリジニの独特なスパ・トリートメントを提供するリティアなど、質の高いサービスを提供する。
 リリアンフェルズはシドニーから車で90分ほどの世界遺産ブルーマウンテンズを一望できる高原リゾートに位置する。客室数はスイート4室を含む全85室をもつ、19世紀のカントリーハウスを利用したリゾート・ホテル。周囲の自然に触れられる豊富なアクティビティ・プログラムがある。


▽オリエント・エクスプレス・ホテルズ・ジャパン
TEL:03-3265-1200