ポルトガルのポサーダ、日本人の宿泊増に向け、割安感のある価格を提供

  • 2006年3月14日
 ポルトガルの古城・修道院などを改装した旧国営ホテルチェーン「ポザーダ(Pousadas)」の担当者がこのほど来日、ホテルの魅力や日本市場に対する意欲を語った。ポザーダは、ポルトガル国内に約40軒あり、昨年10月はブラジルのリオ・デ・ジャネイロにも進出。歴史ある建物が多く、郷土色豊かな料理を提供するレストランが特徴のひとつでもあり、ヨーロッパの富裕層を中心とした人気が高い。
 来日したポザーダ・マーケティング部長アグスティン・マセード氏によると、2005年の日本人宿泊数は5991泊。約半数を占めるポルトガル国内からの宿泊者を除く国際マーケットにおいて第11位という。上位は、スペイン(2万5682泊)を筆頭に英国(2万3211泊)、ドイツ(1万9411泊)、フランス(1万2433泊)など周辺諸国が占め、ヨーロッパ大陸を除くと日本はアメリカ(1万6568泊)に続く第2位のマーケットという。こうした状況を受け、同氏は2006年の日本人宿泊数の目標を7000泊として、日本からの需要の増加に向けた期待を示した。


 需要の増加の実現には、特にシニアマーケットへ注目している。旅慣れたFIT向けのキャンペーン、パッケージ料金を設定し、マセード氏は「こうした商品で旅慣れた消費者にドライブ旅行に役立てて欲しい」と語る。例えば、60歳以上の宿泊者が平日に泊まる場合、最大40%の割引となる「ゴールデン・エイジ(Golden Age)」や、320ユーロでポルトガル国内のポザーダに4泊することができる「ポサーダ・パスポート(Pousadas Passport)」を利用した旅行を促す。こうした料金は近日、ポザーダの日本総代理店イベロ・ジャパンが発売を開始する予定だ。
 さらに、現在日本人に人気があるオビドゥス、パルメラ、エストレモス、エヴォラの他にも魅力あるホテルがあることもアピール。プラトをはじめとした、伝統的な建物にモダンなインテリアを融合させたデザイン・ポサーダや、リスボン市内のサン・ジョルジュ城の丘に建つ「カーサ・デ・レオン(Casa de leao)」など直営レストランなど、日本で知名度の高くない施設にも積極的に誘致したい考えだ。