LH、ミュンヘン利用の乗継需要の増加に向け、アジアからの旅客増を期待
▽代理店向けの空港視察を実施
ルフトハンザドイツ航空(LH)は12月2日から、第2のハブと位置付けるミュンヘン空港にアジア9ヶ国・地域から約180名を集め、「Seeing is Believing」と題した大型視察を実施した。LHでは特にフランクフルト空港の大幅な路線増、旅客増が空港施設との兼ね合いから、第2のハブと位置付けるミュンヘンをビジネス旅客の利用につなげたい考え。特に、LHの収益でアジア地域は欧州、北米に続く17.2%のシェアで、このうち、日本は35%、インド20%、中国17%となっていることから、この3ヶ国の旅行会社の法人・FIT担当者らを多く招いており、ビジネス需要の利用促進を図りたい考え。
また、ミュンヘン空港は現在の施設で年間2500万人の旅客利用が可能だが、既に80%近くに到達。今後は第3ターミナルの建設、および第3滑走路の敷設で、さらに処理能力を拡大し、ハブ機能の向上を目指す。
LHミュンヘン空港ハブ統括を務めるカール・ウルリッヒ・ゲルナート氏は「ミュンヘン空港はLHが80都市以上に接続しており、特に東欧に路線を増やしている。また、イタリアには週400便超が就航しており、これだけ利便性の高い便数を提供する空港はない」とし、乗継旅客の需要増に期待を示す。また、LHはアジア地域とミュンヘン間については東京、上海、香港、バンコク、デリーに就航。特に、東京路線については現在、週6便とデイリーへの意欲を示しているものの、成田空港のスロット不足から現状を維持するに留まる。ゲルナート氏はスターアライアンス加盟の全日空(NH)に対する期待を示し、「今後の拡大時には就航して欲しい旨は伝えている」と言う。また、検討課題であるものの、「名古屋や関西発のNH便、LH便も期待したい」としており、ターミナル3、第3滑走路の供用に向けた戦略を着々と練っているところだ。
LHのミュンヘン/アジア間の戦略としては、まず、成田便の様にデイリー運航を実現することが第一課題だ。これについては冬期スケジュールで香港線を2便増の週5便、ニューデリーは4便増のデイリー化を実施。路線を多く展開する東欧への需要拡大につなげる。さらに、この先にはエアバス社の新型機材A380型機の投入となり、ミュンヘン空港については既にA380の受け入れには対応済みだ。
また、フランクフルト空港、あるいはスイスインターナショナル(LX)のハブとするチューリッヒとの差別化については、「例えば、上海を発地としてフランクフルト、ミュンヘンの利用は、旅客の都合による」と語り、LHとして午前便、午後便としてスケジュール調整をし、相互に補完する関係と説明。チューリッヒについては、LXの戦略と留保しながらも、「南欧、アフリカへの乗継が強い」として、アジア発のビヨンドとなるデスティネーションが異なり、利用用途が異なるとした。
▽ミュンヘン空港第2旅客ターミナル
LHが利用するミュンヘン空港の第2旅客ターミナルは2004年10月に供用を開始。LHは拡大のための戦略的なハブ空港と位置付け、LHが自ら資本を投入し、空港の利便性についても関与している。また、ネットワーク、オペレーション、サービスの3つのクオリティを重視したことで、フランクフルト、またスイスインターナショナル(LX)のハブとするチューリッヒとも異なる特徴を持つ。路線網ではフランクフルトと比較しヨーロッパの路線網が厚く、定時発着率も積雪する時期でもヨーロッパ域内でトップクラスを維持する。また、航空・非航空系の収入の割合が5対5と、空港内のショッピングに充実を図るほか、空港内の無線LANサービスの提供などで利便性向上と収益の拡大につなげている。
着工時からコンセプトに「オートメーション化」を掲げており、特に受託手荷物については機材と空港間では完全に自動化をはかり、MCT30分とする乗継時間の厳守に貢献しているという。受託手荷物の爆発物等の検査は、荷物の流れ作業のラインに組み込まれており、インラインスクリーニングを実施。ターミナル2の半数超の83チェックイン・カウンターがセルフサービスで、このうち41カウンターが荷物を伴うチェックインが可能だ。
ミュンヘン空港は先ごろ、中部国際空港と姉妹提携を結んだことでも知られる。12月には第1ターミナルにおいて、セントレアの紹介を行うとともに、セントレアからの視察団を受入れ、意見交換もしたという。

また、ミュンヘン空港は現在の施設で年間2500万人の旅客利用が可能だが、既に80%近くに到達。今後は第3ターミナルの建設、および第3滑走路の敷設で、さらに処理能力を拡大し、ハブ機能の向上を目指す。


また、フランクフルト空港、あるいはスイスインターナショナル(LX)のハブとするチューリッヒとの差別化については、「例えば、上海を発地としてフランクフルト、ミュンヘンの利用は、旅客の都合による」と語り、LHとして午前便、午後便としてスケジュール調整をし、相互に補完する関係と説明。チューリッヒについては、LXの戦略と留保しながらも、「南欧、アフリカへの乗継が強い」として、アジア発のビヨンドとなるデスティネーションが異なり、利用用途が異なるとした。
▽ミュンヘン空港第2旅客ターミナル

着工時からコンセプトに「オートメーション化」を掲げており、特に受託手荷物については機材と空港間では完全に自動化をはかり、MCT30分とする乗継時間の厳守に貢献しているという。受託手荷物の爆発物等の検査は、荷物の流れ作業のラインに組み込まれており、インラインスクリーニングを実施。ターミナル2の半数超の83チェックイン・カウンターがセルフサービスで、このうち41カウンターが荷物を伴うチェックインが可能だ。
ミュンヘン空港は先ごろ、中部国際空港と姉妹提携を結んだことでも知られる。12月には第1ターミナルにおいて、セントレアの紹介を行うとともに、セントレアからの視察団を受入れ、意見交換もしたという。
