JL、ワンワールド加盟の方針を表明、2社間提携が鍵
日本航空(JL)はワンワールドに加盟する方針を決定した。ワンワールドも同時に発表、歓迎の意を表明している。今回、JLが加盟に向けた最大の理由として、JLが独自に提携する2社間関係の維持。今回のワンワールド加盟にあたり、これまで築いてきた2社間の関係を維持できることが確認できたこととしており、「カンタス航空/エールフランス航空は互いにメリットがあり、提携関係を結んでいる」などと例を引き合いに、今後も既存の関係は崩さない方針を示した。これにより、2社間提携に加え、アライアンスに加盟することによる旅客利便の向上などを目指す。
ワンワールドは現在主要加盟会社および各関連会社12社で構成。先ごろ発表したロイヤルヨルダン航空(RJ)、および5月に覚書(MOU)を締結したマレブ・ハンガリー航空(MA)など、このところ規模の拡大に勢いがついていたところ。ワンワールドのマネージング・パートナーのジョン・マッカラック氏は「日本航空のネットワークは参加航空会社と補完しあえる」とコメントを発表。JLの正式加盟に向け、アメリカン航空(AA)、キャセイパシフィック航空(CX)が今後に予定される覚書締結や手続きについてサポートしていく。
JLの正式加盟について、具体的な日付については決定していないものの、「1年くらい」と時期を示唆。ただし、JL代表取締役社長・グループCEOの新町敏行氏は「正式加盟前に可能なサービスは出来るだけ早く提供するよう、(ワンワールド側と)協議を進めて生きたい」と明言。この旅客サービスは具体的にはeチケット提携、マイレージ提携、空港ラウンジの相互提供、コードシェア便運航などとなるが、既にJLを加盟に導いたAAをはじめ、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)、CX、カンタス航空(QF)と提携する航空会社は4社あり、こうした前倒しのサービスには早期の実現にも至りそう。こうした方針から、スターアライアンスに加盟するタイ国際航空(TG)、ニュージーランド航空(NZ)との関係について、「これまでの長い付き合いの中から、(先方から)関係を切るという選択は考えられない」(JL日本航空インターナショナル執行役員・杉元力氏)とコメントする。
また、今後のコスト削減やアライアンスのメリットについては、整備や施設の共同利用による節減効果と、収入面において「特に国際旅客事業について飛躍につながる」(新町氏)としたものの「相応のメリット」と述べるに留め、具体的な数値については言及しなかった。
さらに、杉元氏はワンワールドの選定にあたり、アメリカでの路線展開についても大きく考慮したことを示唆。特に、AAはJLの路線とも競合する路線が少ないことなどを挙げた。今後は正式加盟後、JLが提携する中国系の航空会社については、各社が重要マーケットと見ているだけに、アライアンスの加盟を促していく展望もあるようだ。
▽JLが提携22旅客航空会社(※がワンワールド加盟社)
アメリカン航空(AA)※/エールフランス(AF)/アエロメヒコ(AM)/アリタリア航空(AZ)/ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)※/イベリア航空(IB)/スイスインターナショナルエアラインズ(LX)/メキシカーナ航空(MX)/トルコ航空(TK)/エミレーツ航空(EK)/キャセイパシフィック航空(CX)※/タイ国際航空(TG)/ベトナム航空(VN)/中国東方航空(MU)/中国南方航空(CZ)/海南航空(HU)/厦門航空(MF)/大韓航空(KE)/エア・タヒチ・ヌイ(TN)/カンタス航空(QF)※/ニュージーランド航空(NZ)
ワンワールドは現在主要加盟会社および各関連会社12社で構成。先ごろ発表したロイヤルヨルダン航空(RJ)、および5月に覚書(MOU)を締結したマレブ・ハンガリー航空(MA)など、このところ規模の拡大に勢いがついていたところ。ワンワールドのマネージング・パートナーのジョン・マッカラック氏は「日本航空のネットワークは参加航空会社と補完しあえる」とコメントを発表。JLの正式加盟に向け、アメリカン航空(AA)、キャセイパシフィック航空(CX)が今後に予定される覚書締結や手続きについてサポートしていく。
JLの正式加盟について、具体的な日付については決定していないものの、「1年くらい」と時期を示唆。ただし、JL代表取締役社長・グループCEOの新町敏行氏は「正式加盟前に可能なサービスは出来るだけ早く提供するよう、(ワンワールド側と)協議を進めて生きたい」と明言。この旅客サービスは具体的にはeチケット提携、マイレージ提携、空港ラウンジの相互提供、コードシェア便運航などとなるが、既にJLを加盟に導いたAAをはじめ、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)、CX、カンタス航空(QF)と提携する航空会社は4社あり、こうした前倒しのサービスには早期の実現にも至りそう。こうした方針から、スターアライアンスに加盟するタイ国際航空(TG)、ニュージーランド航空(NZ)との関係について、「これまでの長い付き合いの中から、(先方から)関係を切るという選択は考えられない」(JL日本航空インターナショナル執行役員・杉元力氏)とコメントする。
また、今後のコスト削減やアライアンスのメリットについては、整備や施設の共同利用による節減効果と、収入面において「特に国際旅客事業について飛躍につながる」(新町氏)としたものの「相応のメリット」と述べるに留め、具体的な数値については言及しなかった。
さらに、杉元氏はワンワールドの選定にあたり、アメリカでの路線展開についても大きく考慮したことを示唆。特に、AAはJLの路線とも競合する路線が少ないことなどを挙げた。今後は正式加盟後、JLが提携する中国系の航空会社については、各社が重要マーケットと見ているだけに、アライアンスの加盟を促していく展望もあるようだ。
▽JLが提携22旅客航空会社(※がワンワールド加盟社)
アメリカン航空(AA)※/エールフランス(AF)/アエロメヒコ(AM)/アリタリア航空(AZ)/ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)※/イベリア航空(IB)/スイスインターナショナルエアラインズ(LX)/メキシカーナ航空(MX)/トルコ航空(TK)/エミレーツ航空(EK)/キャセイパシフィック航空(CX)※/タイ国際航空(TG)/ベトナム航空(VN)/中国東方航空(MU)/中国南方航空(CZ)/海南航空(HU)/厦門航空(MF)/大韓航空(KE)/エア・タヒチ・ヌイ(TN)/カンタス航空(QF)※/ニュージーランド航空(NZ)